ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

カルナバイオサイエンス(株)【4572】の掲示板 2017/04/28〜2017/05/19

2017/4/6 フィスコレポート

a) Wnt-signal(TNIK)阻害薬

がん幹細胞を標的とした Wnt-signal 阻害薬について、「NCB-0846」「NCB-0594」の 2 種類の化合物を国立 研究開発法人国立がん研究センターと共同で研究開発している。特に、本創薬プログラムにおいて国立がん研究センターが注力している大腸がんの 90% 以上の症例では、 Wnt-signal 遺伝子に変異が認められ、この遺伝子変異が Wnt-signal 伝達経路を恒常的に活性化させること によってがん幹細胞を発生させ、がんの再発を引き起こす原因と考えられている。この Wnt-signal 経路の活 性化に深く関与している物質が TNIK キナーゼであり、同キナーゼの働きを抑制することで大腸がん幹細胞 の発現を抑止することを証明した論文を同社と国立がん研究センター等で共著し、その論文が 2016 年 8 月 に世界的な学術科学雑誌「Nature Communications」に掲載された。論文では同社の化合物である「NCB- 0846」を用いて論証しており、本研究成果の報告は、世界でも初めてのこととなる。このため、大腸がんの根 治につながる治療薬として今後、さらに注目度が高まるものと予想される。「NCB-0846」については、現在、 国立がん研究センター東病院における医師主導の臨床試験に向けた検討が進んでいる段階にある。今後は、医 薬品基準に基づく前臨床試験の実施ならびに臨床試験用の化合物製造体制の構築などの準備を進め、早ければ 2018 年内にも臨床試験が開始される見込みで、ヒトでの POC(Proof of concept)を取得し付加価値を高 めた上で、導出活動を進めていく予定となっている。

※先駆け審査制度に指定されれば臨床試験入り後約3年で上市