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マツダ(株)【7261】の掲示板 2019/07/30〜2019/08/05

マツダに迫る「危機」の深さ、 
マツダはなぜ下方修正しなかったのか   井上 久男(経済ジャーナリスト)


 完全に失速したマツダは、米中経済摩擦が自動車販売に大きな影を落とし始めていることを認めつつも、
トヨタと違って年間を通じての業績見通しは据え置き、下方修正はしなかった。

 実はこの発表こそ、マツダにリーマンショック級の深刻な「危機」が迫っていることを物語っている。

 企業は下方修正を繰り返すことを嫌う。
なぜなら、 決算の度に下方修正を繰り返すと「また下方修正か」
「何回下方修正すれば気が済むんだ」と投資家らに見通しの甘さを指摘されるからだ。

 現状のデータなどから判断して業績を下方修正しても「今後さらに落ち込む可能性がある」
と見て、マツダは修正を思いとどまったと見るべきだろう。
下方修正しなかったのではなく、できなかった。
ようするに下方修正を先送りしただけ。

 逆に言えば、この時点で下方修正したトヨタには、これ以上業績を落とさないか、
逆に盛り返す自信があると見るべきだ。

 マツダは1日発表した第一・四半期決算で、営業利益が78・8%減の70億円となり、
量販車種「マツダ3(旧車名アクセラ)」をモデルチェンジしたにもかかわらず、苦戦している現状が明らかになった。

 北米事業の営業利益は前年同期の127億円の黒字から13億円の赤字に、
日本事業も72億円の黒字から11億円の赤字にそれぞれ転落。
もともと赤字の中国販売も歯止めがきかず21%減の5万4000台だ。

 マツダの足元の業績は絶不調といえ、これまでの勢いは完全に失速している。
それどころか、マツダに悪夢ふたたびのリーマンショック級の深刻な「危機」が迫っていると見るべきだ。