ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

日産自動車(株)【7201】の掲示板 2018/05/16〜2018/05/27

 米国と北米自由貿易協定(NAFTA)を締結するカナダとメキシコを除くと、車では日本が最大の対米輸出国だ。トヨタ自動車や日産自動車など、日本勢は昨年、170万台、金額にして410億ドル(約4兆4700億円)相当の車を輸出した。これは、米国におけるスポーツ用多目的車(SUV)やピックアップトラックなどを含む「軽量自動車」の販売の約11%を占め、そのシェアは上昇傾向にある。

 背景には、米市場の売れ筋がSUVやトラックにシフトしていることがある。日本勢は従来、セダン車を得意とし、その大半を米国で現地生産しているが、SUV需要には日本国内で生産した車を輸出して対応している。

 例えば、トヨタの米国人気ナンバーワンはSUV「RAV4」で、米国内では全く生産されていない。半分以上が日本から、残りはカナダからの輸出だ。米国におけるRAV4の販売は年初来で9%増えた。

 [米国での日産の人気車はSUV「ローグ」で、米国で販売された半分以上は日本と韓国からの輸入だ。]

 欧州連合(EU)の自動車メーカーは120万台(430億ドル相当)を米国に輸出。このうち独メーカーのVW、アウディ、ポルシェ、BMW、メルセデスベンツが全体のおよそ半分を占めた。

 日独の自動車メーカーは1980年代以降、ともに数十億ドルを投じ、米国とメキシコでの生産を拡大してきた。米国内で生産された車は関税の対象外だが、メキシコ生産の行方は、NAFTA再交渉の結果が左右する。トヨタや日産、VWなどのメーカーは、北米工場に巨額の投資を行ってきたが、米国販売の大部分をなお輸出に頼っている。

 日本の通商政策に批判的なトランプ氏は、25%の鉄鋼関税ですでに日本を標的にしている。トランプ政権は多くの国に対して、鉄鋼関税の適用から一時的、または恒久的に除外したが、日本は免除しなかった。日本は世界貿易機関(WTO)を通じて対抗措置を打ち出す構えだ。

 トヨタと日産はコメントを拒否。関税が実際に導入されれば、米消費者の選択肢は限られ、コストも上昇するとの業界団体の声明に言及した。

 ドイツのVW、BMW、ダイムラーは米国に大規模な生産拠点を構築し、数万人の雇用を生み出してきたと強調した。この結果、ドイツ車の対米輸出は2013年以降、25%減少している。