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オンコセラピー・サイエンス(株)【4564】の掲示板 2018/03/27〜2018/04/22

                  (シカゴ便り2)
・2年前の2016年3月29日シカゴ便り「抜粋」
今日でシカゴに来て、ちょうど4年になる。長いような、短いような4年間であった。この時期になると日本が恋しくなる。それは、東京大学医科学研究所に毎年咲き誇っていた、美しい桜の姿を眺めることができないからだ。桜の花は美しいが、私が最も魅かれる点は、その散り際の潔さだ。...

私は、この桜の散り行く様を見る度に、自分の人生の散り際を想定してきた。歌手の山口百恵さんのような引退が理想だ。周りから後押しされて、無理矢理に引退に追い込まれるような見苦しい姿は、真っ平ごめんだ。...

もちろん、オンコセラピー・サイエンス社を立ち上げていたので、自ら手がけた薬がひとつも世に出ないうちは、引退できない。2001年会社設立時には、「10年後にはひとつくらい新薬を」と考えていたが、創薬は想像していたよりもかなり難しかった。朝日新聞事件、内閣官房在籍時の東北大震災、シカゴ大学への異動と、10年前には予想だにしなかった出来事もあり、ワクチン開発にも影響が出た。欧米でのすざまじい、がん新薬開発ラッシュで、治験を実施することが、予想以上に競争が激しくなったこともある。...

そして、シカゴに来て4年目の今日、心の中ではっきりと目標を定めた。美しい散り際、それを演出するためには、それなりの準備が必要だ。「患者さんに希望を提供する」のが、人生最大の目標だ。時間は無限ではないので、そのゴールに到達できるように全力で、寄り道することなく、走り続けるしかない。数十年間に蓄積した知識と残された気力を最大限に利用して。その先に、エメラルド色の海を眺め、ゆったりと読書を楽しんでいる自分の姿を夢見て。