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アンジェス(株)【4563】の掲示板 2020/07/17

DNAワクチンへの期待

「DNAワクチン」(大阪大学提供)
 アンジェスは、大阪大学やタカラバイオ、シオノギファーマ(大阪府摂津市)などと共同で「DNAワクチン」を開発している。危険な病原体を一切使用せず、安全かつ短期間で製造できるのが特徴だ。3月に開発を発表し、6月末に大阪市立大学医学部付属病院で臨床試験を開始した。

 共同開発に取り組む阪大の森下竜一寄付講座教授は「詳細は臨床試験が終わるまで言うべきではないが、順調に進んでいる」と明かす。どの医療機関かは未定だが、10―11月により大規模な試験を実施する方針だ。

 DNAワクチンは対象となる病原体のたんぱく質を発現する遺伝子を組み込んだ環状DNAを使う。新型コロナのワクチンには表面にある突起状の「スパイクたんぱく質」を組み込む。

 このDNAを摂取すると、体が同たんぱく質を抗原として認識。体内に抗体が作られ、感染や重症化を抑制する効果が期待できる。不活化ウイルスを利用しないため安全性が高いとされる。ただ、森下寄付講座教授は「安全性の確認は特に重視する。健康な人に投与するため、特に慎重さが必要。できるだけ早く、安全で有効性の高いワクチンを開発したい」と意気込む。
日刊工業新聞