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アンジェス(株)【4563】の掲示板 2019/09/10


 アンジェスの山田英社長は9日、東京都内で開いた記者説明会で、HGF遺伝子治療用製品「コラテジェン」(一般名=ベペルミノゲン ペルプラスミド)について「まずは日本で本承認を取得することが第一に大事な仕事だ」と強調した。その上で「米国は患者数が圧倒的に多い」と説明。次の段階として、米国での開発を進めることや、コラテジェンの効能追加を目指す考えも示した。

 山田社長は「アンジェスは、遺伝子治療薬のグローバルリーダーを目指して研究開発を進めていく。米国さらに欧州、アジアでコラテジェンの承認取得を目指していきたい」と意欲を見せた。

 コラテジェンは国内初の遺伝子治療用製品。今年3月に「慢性動脈閉塞症の潰瘍の改善」を効能・効果として、条件・期限付き(5年)承認を取得した。10日に発売予定で、アンジェスが製造、田辺三菱製薬が販売と情報提供を行う。

 製造販売後承認条件評価を期限の5年以内に実施し、本承認を取得する必要があるため、アンジェスからの委託を受けた田辺三菱が200例規模の使用成績比較調査を行う。田辺三菱の三津家正之社長は説明会で、200例のうちコラテジェン投与群を120例、非投与群を80例とする計画を説明。「私たちの予定としては3年程度で患者を集め、データをしっかりと組み上げていきたい」と述べた。

 大阪大大学院の森下竜一教授は、血管再生因子遺伝子を用いた遺伝子治療について「閉塞性動脈疾患に伴う潰瘍、静脈瘤からくる潰瘍、褥瘡による潰瘍、自己免疫疾患による潰瘍など、動物実験の結果では、これらの潰瘍にも治療効果があることが分かっている。研究者の立場で言えば、こうした領域にも適応を拡大していきたい」と話した。

 薬価については、現状では1瓶当たり60万360円だが、森下教授は、本承認を取得すれば加算される可能性があるとの認識を示した。