ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

アンジェス(株)【4563】の掲示板 2019/03/23


 
ホーム
研究情報
2015
高血圧ラットの降圧を半年間持続させることに成功!



2015年5月27日
・昇圧物質であるアンジオテンシンIIに対する抗体産生※1 が従来よりも長く半年間持続するワクチンを開発。高血圧の根治に近づく成果
・降圧薬の飲み忘れや血圧の変動が減少し、心血管疾患をさらに減少させることに期待
・今後は、より抗体産生作用が強い製剤を開発し臨床試験へ。アカデミア発創薬の完成間近

大阪大学大学院医学系研究科健康発達医学寄附講座の郡山弘寄附講座助教、中神啓徳寄附講座教授、同臨床遺伝子治療学寄附講座の森下竜一寄附講座教授らの研究グループは、高血圧症に対する治療ワクチンの開発を目指し、血圧を上昇させる働きを持つ分子:アンジオテンシンII (AngII)※2を標的としたDNAワクチンの開発に成功しました。最近、アンジオテンシンIIに対するワクチンによって、高血圧症を治療する治験が海外の研究者により行われましたが、効果は数週間しか続きませんでした。本研究で開発したワクチンを高血圧ラットに投与したところ、少なくとも半年間も降圧を持続できました。その結果ワクチン投与群では生存期間も有意に延長しました。長期間持続するワクチンの創製は高血圧の根治に近づく治療成果と考えられます。

本研究が成功した場合には、既存の降圧薬による治療法と比較して投与間隔がかなり長くなることが想定されるため、必要な降圧薬が大幅に減少し、アドヒアランス※3 の向上、心血管疾患の減少、医療費の削減に寄与するものと期待されます。今後はさらに効率的に作用を発揮する製剤の開発を進め、臨床試験を予定しています。

そこでもし、年に1-2回程度ワクチンを投与することによって血圧を持続的に低下させることができたら、薬の飲み忘れもなくなり、また効果が持続するので血圧の日内変動も小さくなると考えられます。その結果、心血管病の発症を今よりも減少させられると期待されます。長期間持続するワクチンの創製は高血圧の根治に近づく治療成果と考えられます。