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(株)ジーエヌアイグループ【2160】の掲示板 2021/04/19〜2021/04/20

COVID-19:ブラジルの試験で抗アンドロゲンが良績
(2021年3月11日発表)

中国蘇州のKintor Pharmaceutical(HKEX:9939)は、ブラジルで実施されたGT-0918(proxalutamide)の第三相研究者主導試験が良好な結果になったと明らかにした。米国カリフォルニア州のApplied Biology社がブラジル アマゾナス州の病院グループであるSamel Groupと12医療施設で実施した無作為化割付二重盲検試験で、入院後48時間以内の患者588人に300mgまたは偽薬を一日一回、14日間に亘って経口投与したところ、主評価項目の14日WHO序数スケールがベースライン(5.6)から各群4.01ポイントと0.25ポイント低下し、有意(p<0.0001)な差があった。驚くべきは死亡率で、各群3.7%と47.6%と信じられないほど大きな差があった。メジアン入院期間でも各群5日と14日という大きな差があった。

偽薬群の死亡率の高さに驚くのは私だけではないらしく、Kintorのプレスリリースには、注記として、北ブラジルにおけるCOVID-19入院患者の死亡率が50%というLancet誌に掲載された疫学論文のリンクが貼られている。

proxalutamideは非ステロイド系の抗アンドロゲン。COVID-19は女性より男性の方が重症化しやすく、子供は重症化しにくいことや、SARS-CoV-2のスパイク蛋白が宿主細胞のACE2に結合する前にTMPRSS2による切断を受けるが、このセリン・プロテアーゼの発現がアンドロゲンによって誘導されることなどから、今回の試験が着想された。治験登録によると並行して軽中等症非入院患者の試験も行ったはずなので、結果発表が待たれる。また、米国で治験認可が降りたので、再現されるかどうか注目される。

リンク: Kintor社のプレスリリース
https://en.kintor.com.cn/news/166.html