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サンバイオ(株)【4592】の掲示板 2019/01/05〜2019/01/07

日経新聞掲載されましたよ!

バイオ・IT、成長期待高く 時価総額増加ランキング

NEXT1000

2019年1月7日 22:40 [有料会員限定]

 

   

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日本経済のけん引役と期待される中堅上場企業「NEXT1000」を対象に、2018年の1年間でならした平均時価総額の増加額をランキングしたところ、独自の技術やビジネスモデルを武器に業績を伸ばすバイオやネット関連企業が上位に並んだ。1位のペプチドリームは17年の時価総額増加ランキングでも首位だった。2位は創薬ベンチャーのサンバイオが入った。

2位 サンバイオ 脳機能再生薬、開発へ前進



米国の研究拠点で再生細胞薬の開発を進める

病気やけがで失った脳の機能を再生し、後遺症を改善する――。こんな夢のような治療薬の開発に取り組み、実現に近づいている企業がある。創薬ベンチャーのサンバイオだ。

目指すのは脳梗塞や、けがなどにより脳が傷ついた外傷性脳損傷の治療に使う再生細胞薬「SB623」の開発。患者の脳に直接注射すると神経や血管を作る特殊なたんぱく質が放出され、脳機能の回復を見込む。森敬太社長は「もともと患者が持つ再生機能を引き出し、自然な形で脳を再生できる」と自信をみせる。

現在は慢性期の脳梗塞と外傷性脳損傷の患者向けで臨床試験(治験)が進む。脳梗塞向けは米国で、外傷性脳損傷向けは日本と米国で、いずれも3段階ある治験の第2段階(第2相)。比較的少数の患者を対象に薬を投与するなどし、有効性の確認をしている。



脳細胞や神経細胞は死滅すると再生できないとされ、慢性期の脳梗塞などには有効な治療薬がなかった。サンバイオの治験では、まひしていた手足を再び動かせるようになったり、会話が可能になったりした事例が報告されている。

SB623の製造には健常者の骨髄から採取した幹細胞を使う。再生医療の分野では患者自身の細胞などを使う「オーダーメード」の手法も多い。サンバイオはそれと異なり大量生産が可能で、多くの患者に使えるのも強みという。

技術の基礎になっているのが慶応大学の岡野栄之教授が発見した「神経幹細胞」だ。神経幹細胞は脳や神経を再生できる。森社長が2001年にサンバイオの前身企業を立ち上げた時期に神経幹細胞を知り、その可能性に着目した。米国で創業したのは当時、現地の方が人材獲得や研究開発に有利との判断からだ。本社機能を日本に移し、15年4月に東証マザーズに上場した今も米カリフォルニア州に開発拠点を持つ。

株価は18年の終わりにかけて急ピッチで上昇し1年間で約2.5倍になった。きっかけは11月に発表した治験の内容だ。日本と米国で取り組む慢性期の外傷性脳損傷の第2相治験で良好な結果が得られた。

過去に治療法がなく、潜在的な市場は大きいとして実用化に対する期待は膨らんでいる。株式市場では発売できれば年間売上高が1000億円を超えるブロックバスター(大型新薬)に育つとの見方もある。

19年1月期は研究開発費が先行し、連結営業損益は35億円の赤字を見込む。外傷性脳損傷向けでは、まず日本で再生医療製品の条件・期限付き早期承認制度を使って20年1月期中の承認申請を目指す。森社長は「画期的な治療薬を早期に投入し、さらに事業を拡大したい」と話す。