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サンバイオ(株)【4592】の掲示板 〜2015/04/28

再生細胞薬の開発を行うサンバイオ <4592> が株式市場に登場した。足元、株価が需給主導で軟調な推移となっているが、将来性への期待感は高いまま。森敬太社長に足元の状況と今後の展望を聞いた。

 ――慢性期脳梗塞(こうそく)薬「SB623」が臨床試験フェーズ2aを終え、2bの準備を行っている。将来、既存の治療法を覆す薬効を持つ「ブロックバスター(超大型新薬)」に育つことが期待されている。

 「『SB623』は不可能と言われてきた脳細胞を再生させる医薬品で、神経再生作用を持つ細胞からなる。自分の細胞を培養して使用するiPS細胞などの自家移植ではなく、他者の細胞を用いて培養して使用する他家移植であり、量産化が効く。損傷した部分に直接注射で投与できること、凍結保存法や輸送なども含め、使用する側などが特別な設備を使用しないため、上市後の普及に向けたネックが少ない。医薬品開発における二つのボルトネックのうち、医薬品の安全性・有効性はもちろん、もう一つの量産化・製造プロセスも確立済みとなっている」

 ――「SB623」は米国で大日本住友製薬 <4506> に、日本で帝人 <3401> にライセンスアウトしている。

 「『SB623』の有効性が高く評価され、一般的なバイオベンチャーのパイプライン(新薬候補)に比べて優位な契約を結んでいる。大日住薬とは承認取得まで8000万ドルと、共同開発費の50%を支払ってもらう契約で、上市後はロイヤルティーとして売上高の17%と年間販売額に応じたボーナスを得る。また製品供給収入も得ることができる。慢性期脳梗塞の患者は米国だけで680万人いる。少なく見積もってその5%を取り込み、販売額を他のブロックバスター薬を参考に保守的に想定しても1兆円程度の売上が試算できる」

 ――「SB623」は慢性期脳梗塞薬以外にも適応拡大を進めている。状況はどうか。

 「慢性期脳梗塞薬としてフェーズ2bの準備段階にあるほか、外傷性脳損傷でもフェーズ2前にある。このほかにも加齢性黄斑(おうはん)変性、パーキンソン病で非臨床試験中。それぞれ、大きなマーケットがある、もしくは社会的な意義のある分野で適応拡大を進めている。また、日米以外でも欧州などで基本特許を取得しており、将来的な世界展開の準備も行っている。膨大な需要が見込まれる米国での慢性期脳梗塞薬の上市を手始めに、適応拡大と展開地域の拡大で成長余地は掛け算的に広がっていくものと考えている」