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米国株を楽しむ!の掲示板

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  • 2024/04/15 21:20
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掲示板のコメントはすべて投稿者の個人的な判断を表すものであり、
当社が投資の勧誘を目的としているものではありません。

  • 米国の7月CPI,PPIの指標の数字を、FRBはどうとらえたのであろうか、きにかかる^^、
    あと一回、利上げ、さらなるインフレ抑止に向けて、0.25%あげるかあげないのか、
    わずか0.25%に見えるのだが―――、これを実行すると、いま5.50%から5.75%
    となるからだーーー。

    企業、特に米国中小企業、辟易だろうね(大企業は米国マネーフロー潤沢に見える)、この利上げに、さらに委縮することだろう(金利更に上がると、借り入れコストさらに上がり、景気浮揚にはよくない、5.75%とんでもなく高い)。


    米国FRB,FOMC会合、8月19日、20日にもたれるが、
    どのような采配をするのだろうかい―――、7月消費者物価指数CPI、製造者物価指数 PPIは、全体の市場の気配は、今回はないだろうとする見方のほうが、大勢だが、サービス指数が
    が依然として高い、インフレの高進を示しているのだね―――、これが問題なのだ^^。

    さぁ、米国中央銀行FRB,どう判断するのであろうかい―――、今回利上げ見送れば、
    株価には、いい刺激になり、DOW、NASDAQ,S&P息を吹き返すことになるのだろう^^、日本株にもいいね―――、夏(お盆休みだが)、息を吹きかえし、いっきに¥35000
    目指す可能性がある、年末¥40000(過去のバブル高値抜きがみられるのはまちがいないとおもうがーーー)。

    ただ、中国の経済が、沈滞傾向だ、株価によくあられている。

    経済通の分析によると
    1)中国不動産バブルの崩壊(日本音過去とよく似ている)不動産投資の激減、
    顕在化してきた莫大な不良債権がある、中央政府これを処理できない状態らしい(地方の政府のふところ、なけなし、すっからかんらしい)

    2)高失業率、若者の失業率21.3%、実際は23%-25%といわれている(体感では50%ではないかというひともあるのだが――ー)2020年大学卒業生、874万人、2023年は1158万人に増えた。しかし、ホワイトカラー業種とされる、不動産、教育産業、IT産業(中国の一大産業の一つ)に全く仕事がない。

    3)米国の中国締め出し政策(デカパリング)の激化、輸出輸入の減少が顕著である。

    日本経済にも、影響あるのだろうが、今は、米国経済が世界の牽引車となっている

  • 米国の一民間格付け会社、FINCH RATINGSが
    米国国債の格付けをAAAからAA⁺に、一段階下げ、これがなぜか、世界の金融をおおきくゆさぶったーーー。

    私的な判断だが、これが世界の、株式、債券、為替相場に打撃をくわえた、
    まだ余波が残っているーーー。

    米国イエレン財務長官、いまだ、順調にみえる
    米国経済に、水をさすなと怒り心頭だった^^---。

    しかし、FINCHは、こうした指摘一理はある。

    FITCH,今後3年間での、米国の債務増加、いつも債務上限問題で政治が混乱する状況にあると(この前も、6月末ぐらいまで米国債務不履行だ、おおもめに、もめていた、のを皆さんも、記憶のことと思うが、いかん^^)。

    とにかく米国政府のgovernance(統治、管理能力)に問題ありといっているのだねーーー、これはいえますな、
    毎回、時期がくると、債務不履行だ、いや大丈夫だともめる現状は、米国政府統治能力への、大きな不信となっているのは、事実だーーーもう何年もやっている。


    金曜日8月4日の雇用統計結果18.7万人(予想20.0万人)、失業率3.5%(予想3.6%)、FRBを利上げに向かわせる、理由は乏しいとされているが、8月10日のCPIが控えているので、これを見るまでは、きかんもうごけないねーーー、あといっかいりあげするのかしないのか、それがもんだいだーーー。
    米国株、3指数とも高値圏にあるので、日本株もやはりべいこくかぶしだいだろうかいーーー、ちゅういしてみるべきこんしゅうとなりますなーーー^^。

  • 米国株強し^^---。
    日本株は,日経平均 TWO TOPつけて調整入り、MOTHERS,GROWTHしじょう
    をたたいている、個人を揺さぶっている^^、いつものことだがーーー。

    DOWは7月21日、とうとう10連騰たっせいした。

    2017年の10連騰以来、1987年の13連騰も視野だというが
    DOWの心理指数83%、NASDAQ58%、S&P67%だが。さてさてどうなる、
    13連騰ともなれば、年内$38,000どるもみえてくる^^。

    日本株にもお菊影響するので成り行きを注目、FOMC会合次第かな^^。

    巨大AI関連企業の決算も始まる――ー結果を見たい。

  • 米国株回帰の方向が見えてきた^^---。


    7月12日の米国 Consumer Price Index CPI 3.0%(予想値3.1%)
    これに驚いたがーーー。

    7月13日の米国 Producer Price Index にさらに驚いた^^、
    総合PPI前年同月比 0.1%(予想値0.40%)だった、低い。
    さらに財の価格,前年同月比4.4%低下、3年ぶりの低い数字だった^^。


    これは、7月26,27日での利上げ、0.25%はない、いややはりある^^。
    CPI3.0%はFRBから見ると、(物価の安定、失業率の最低化)からみると
    まだ暗視はできないか―――、然し今回の利上げで打ち止めでは、5.25%++0.25%=5.50%になる―――高い、高すぎるがーーー、しかし
    米国経済、SOFT Landingの可能性が見える、年内の景気後退はないのではーーー、そうねがう、DOW$38000,NASDAQ15000,
    S&P4600ポイントがみえてきたのではーーーそうねがう。

    日本株、調整中だが、さてさて日経平均2年にわたる保合いばなれ、MOTHERSも2022年末からの保合いばなれ、1Q決算と合わせて動くのだろうかい^^、秋までは待てないと思う、マネーフローの流れ、ようすをみたい。

    銘柄だが、少し高いが、ispace,いんばうんどてっく、はなつあーそしてたびこうぼう、わのこころ。

    SKじゃぱんがうごきだした、こんかいはほんものかな^^1000きぼう^^。
    クボテック、ソーシアルわいあー、すぺーすまーけっとのやすねひろい^^。

    あなかぶでは、ほーぷ、かいおむばいお、9月MDNT(高値きじつまち、ざいりょう10ほどあり、なにかでればーーーだろう),中期くらもと、カイオムバイオ(ロイヤルティ)、れみっくす。

    さんきゃぴ、いんたーとれーどもわからにうごきだが、おもしろい。
    さんこうにしてください。おしめをひろうべし。けんとういのる。

  • 米欧でインフレ加速 原油高の追い打ちで株価暴落も
    1/30(日) 17:00配信
    サンデー毎日×週刊エコノミストOnline

    「買い物に行ったとき、急激な値上がりを強く意識し始めたのが昨年の夏ごろだった」と話すのは米オレゴン州在住のジャーナリスト・岩田太郎氏。340㌘のベーコンが4㌦くらいから、8~9㌦(約900~1000円)に跳ね上がったという。品不足の半導体を使用したパソコンの価格も高止まりしており、買い替えがしにくい状況だ。散髪料金も15㌦くらいだったのが、25㌦まで値上がりしている。「これだけ急激な高騰は記憶にない」(岩田氏)。

     西海岸ロサンゼルス(カリフォルニア州)在住のジャーナリスト・土方細秩子氏も「地元スーパーでは店頭の棚がスカスカ。商品の値段も驚くほど上がっていて欲しいものが手に入らない」と困惑する。ロス港近郊ではコンテナ内の商品を狙った略奪事件も頻発。米市民の不満が高まっている。

     ◇日本でも物価上昇へ

     米国ではインフレの指標とされる消費者物価指数(CPI)の上昇率が2021年12月に前年同月比7%上昇と、第2次オイルショック後の混乱が続いた1982年夏以来39年ぶりの伸びを記録した。原油高を受けたガソリン価格もこの1年間で50%上昇、中古車は37%も値上がりした。

     車社会の米国にとっては市民生活への影響が特に大きい。原油高は衣服、肉や野菜・果物などあらゆるモノの生産コストを上げた。そこにコロナ禍による人手不足や物流停滞、住宅高騰といった要因が加わり、物価上昇圧力は当面弱まりそうもない。

     ドイツやフランスなどユーロ圏19カ国のCPI(21年12月)も同5%上昇と統計をさかのぼることができる1997年以降、最も高い伸びとなった。英国も同5・4%上昇で30年ぶりの上昇幅だった。新興国のブラジルでは同10%以上の物価上昇が続く。

     日本も、昨年12月のCPIは同0・8%上昇で4カ月連続。生鮮食品を除いたコアCPIも0・5%上昇した。携帯電話料金の値下げ効果がなくなる4月以降は「コアCPIは1%台半ばに加速するだろう」(斎藤太郎・ニッセイ基礎研究所経済調査部長)。

    ◇スタグフレーションも

     インフレの局面では、将来的に価値が希薄化する現金よりも、株式や不動産、商品といった投資対象が「インフレ耐性」が高いといわれる。カネ余りを背景に資金流入が続く米株市場では関係者が、インフレ、それに伴う金利上昇が相場に与える影響を注視する。

     株価に対して、成長率はプラス要因、金利とインフレ率はマイナス要因である。ここで金利は住宅ローン金利などさまざまな金利の基準となる長期金利を考える。足元の米長期金利は1・7%(1月25日時点)。これにFRBが目標とするインフレ率2%(一定期間の平均)を足すと3・7%程度になる。これはOECDが予想する今年の米国の成長率3・7%と同水準だ。

     だが、このままインフレがさらに進み、金利も上がった時、成長率がそれより弱ければ、株価に逆風が吹く可能性がある。加えて、年前半の米株のリスクはインフレ要因でもある原油高だ。増産に慎重な産油国と中東の地政学リスクが意識され、ニューヨークWTI原油価格は1月19日に1バレル=86㌦台と7年ぶりの高値をつけた。

     原油が100㌦の水準に近付けば、インフレと景気悪化が同時進行する「スタグフレーション」懸念が強まり、マクロ経済への弱気な見方が台頭しかねない。それを好機と見た投機筋が「空売り」を仕掛ければ、株価暴落もありうる。

     日本株もインフレに左右される。足元は企業が物価上昇を最終価格に転嫁せずに持ちこたえているが、この先も耐え切れるかは不透明だ。

  • リテール投資家が米株を一斉売り、反発前に-押し目買いの流れに変調
    1/25(火) 14:44配信

    (ブルームバーグ): 24日の米国株急落の原動力はリテール投資家だった。JPモルガン・チェースのストラテジスト、ペン・チェン氏がまとめたデータによると、リテール投資家は同日午前に13億6000万ドル(約1550億円)相当の株式を売り越した。大半の売りは取引開始後1時間以内だった。同氏の推計によると、売りの規模は過去12カ月の1日の平均を3.9標準偏差上回った。

    リテール投資家の劇的な方向転換だ。デイトレーダーらは18日までの2週間には120億ドルを買い越していた。

    朝方の売りでナスダック100指数は一時約5%安となったものの、売り疲れの兆候を待っていた強気派にとっては朗報だった可能性もある。その後の目覚ましい反転で主要株価指数は上昇で終了した。今回の売りの最悪期は過ぎたという見方もできる。

    ワシントン・クロッシング・アドバイザーズのシニアマネーマネジャー、チャド・モーガンランダー氏は、「短期的には個人投資家が降伏したことを示す良い兆候で一時的には底を打つかもしれない」とした上で、「より制限的な連邦準備制度や財政支援の縮小、地政学的懸念など重大なリスクが集まっており、これら全てが市場センチメントをさらに弱める可能性がある」と警鐘を鳴らした。

    一方、市場を動かすもう一つの投資家グループであるヘッジファンドは、株式へのエクスポージャーとレバレッジが低下しているものの、JPモルガン・チェースのプライムブローカレッジ部門がまとめたデータによれば、低下は市場全体とほぼ一致している。つまり、ヘッジファンドはまだ積極的にはポジションを解消していない。

    ジョン・シュリーゲル氏らJPモルガンのアナリストはリポートで「昨年12月上旬と異なり、最近はネットレバレッジのレベルはそれほど低下していない。まだ強いリスクオフのトーンを示唆する水準ではない」と分析した。

    原題:

    Small-Fry Traders Went on Selling Binge Before Stock Rebound(抜粋)

    (c)2022 Bloomberg L.P.

  • 2022-01-29 08:25
    見通し
    【Market Winコラム】6月QT織り込む市場の「QT tantrum」

    弊社のNY金融筋によれば、「ブラックマンデーが起きた1987年以降に数回あった『FEDプット』発動前の米S&P500指数の高値からの下落率は平均約24%だが、名目成長が高くインフレ高止まりが懸念される今回は過去と市場環境が異なり安易な『FEDプット』期待は危険」とされる。

    何より、今回の米FRBの利上げと「QT」はコロナ危機への無制限QE(量的緩和)という未曾有の過剰流動性供給の回収であり金融政策の正常化に他ならず、とりわけ過去と異なり名目成長率が高くインフレ高止まりが懸念されるだけに軽々にFRBはインフレ退治の手綱は緩められず、ましてや大幅な株安にも「FEDプット」発動は期待できないという。

    2013年5月に米FRBバーナンキ議長が「Tapering」(量的緩和縮小)を示唆して国際金融市場に大きな波乱を巻き起こした際、マーケットの癇癪(かんしゃく)「Temper tantrum」の「Temper」を「Taper」に置き変えて「Taper tantrum」という造語が作られ、今回はパウエル議長の1月26日FOMC後の会見を受け量的引き締め「QT」(Quantitative Tightening)による「QT tantrum」に置き換わった。

    パウエル議長は会見で「毎回の会合で、利上げする可能性は排除しない」、「金利を引き上げる余地はかなりある」、「バランスシート縮小は相当規模で必要」と発言し金融引き締めに積極的な「タカ派」姿勢を示し、特に「QT」に関して「(利上げ開始後)少なくとも1回の会合で議論する」と最短で6月「QT」開始を示唆した。

    何より、これまで「FEDプット」の体現者だったパウエル議長だけに、その「タカ派」発言がヘッドラインで伝わる度にアルゴリズム(コンピューター取引)が株式・債券売りで反応し、市場の「QT tantrum」を刺激し、株安・債券安を促した。

    そして、同議長は会見で株安について「FRBの金融引き締めの方針と、その結果としての金融環境の引き締まりを織り込みつつある」と謂わば株安を是認し米国株に「冬の時代」到来を告げた。

    因みに、米FRBが株価下支え「FEDプット」へ動く条件として、1)株安によるクレジットや住宅など他市場の大幅調整、2)株安が実体経済の悪化を促しインフレ鈍化を鮮明にする—等が指摘されるが、今のところそうした兆候は時期尚早とされる。

    1月26日発表された米10-12月期実質GDP成長率は6.9%と予想の5.5%を大幅に上回る堅調さを維持し、米FRBの拙速な金融引き締めが景気を冷やす「Over kill」懸念を払拭した。

    さらに、金利が低いほど将来利益が高く評価されて上げ相場が続いた成長期待が大きいグロース株が利上げモード入りで売られているが、利上げにより現在価値が下がり株価が下落するのは当然の帰結とされる。

    一方、バイデン大統領は1月19日の会見でFRBに対し「物価高騰を定着させない重要な仕事は、雇用最大化と物価安定という2つの使命を持つFRBに委ねられる」とし緩和脱却に支持を表明した。

    過去の米大統領の多くが常にFRBに利下げ圧力を加えてきたが、約40年ぶり7%インフレが国民の最大関心事となった以上、バイデン政権はFRBの急進的な金融引き締め政策を支持せざるを得ない。

    ある米系投資家が「既にQT tantrumにありながら過去と異なり大幅な株安阻止のFEDプットが期待できない米国株式市場にあって、丁度1年前に早すぎる米国株バブル崩壊リスクに警鐘を鳴らしたバブル研究家ジェレミー・グランサム氏が改めて想起される」と打ち明ける。

    大統領府から強い政治圧力を受けるFRBだけに、過去の「FEDプット」発動に至る米S&P500指数の平均24%下落以上の下げとなっても、インフレ退治の手綱を緩められず、とりもなおさず機動的な「FEDプット」発動にも慎重にならざるを得ない。

  • 上昇率の大きいインデックス・ファンドを買うには、どうしたらいいの? その1
    1/28(金) 21:40配信
    ファイナンシャルフィールド

    インデックス・ファンドへの投資は分散投資に使われる方法で、特定の企業の株にだけ投資せず、ある証券取引所の平均株価指数など、市場の動きに連動する指標に投資することをいいます。

    日経平均株価225種、米国S&P500など、市場に連動する指数は通常100を超える銘柄に投資をするので、ある企業の株価が下がっても、別の企業の株価が上がるといったリスク分散の効果があります。

    ところで、コロナ禍での金融緩和により株価が上昇しましたが、インデックス・ファンドの中でも上昇率には差があります。

    ここでは、なぜそのような差が出るのか、また投資をする際にどのインデックス・ファンドを選んだらよいのかについて、S&P500インデックス・ファンドと、MSCIコクサイ・インデックス・ファンドを例にとって2回に分けて解説したいと思います。

    S&P500インデックス・ファンドとは?
    S&P500とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスLLCが公表している株価指数で、米国の代表的な株価指数の1つです。ニューヨーク証券取引所、NASDAQなどに上場している企業のうち、代表的な500銘柄を時価総額で加重平均し、指数化したものです。

    S&P500は米国株式市場全体に対し、約80%の時価総額比率を占めているので、米国市場全体の動きをおおむね反映している米国を代表するインデックスといえるでしょう。

    S&P500インデックス・ファンドとは、S&P500インデックスに連動するように設計された投資信託をいいます(S&P500インデックスに連動するインデックス・ファンドはいくつかあり、値動きや手数料に若干の差がありますが、ここではそこまで考慮する必要はありません)。

    当然のことながら、500銘柄は全て米国企業の株式で、投資通貨も米国ドルとなっています。投資先500銘柄のうち、上位10位までの銘柄は以下の表のとおりで、そのうち、いわゆるGAFAM(※)が20.8%とS&P500の1/5を占めています。

    (※)米国のAlphabet(Google)、Apple、Meta(Facebook)、Amazon、Microsoftの5社を指し、それぞれの頭文字をとってGAFAMという。世界で支配的影響力を持つIT企業群の通称として使われ、株式市場においても大きな影響力がある。

    MSCIコクサイ・インデックス・ファンドとは?
    米MSCI社が提供するMSCIコクサイ・インデックスは、日本を除く先進国株式を構成銘柄としています。先進国株式全体を対象とするMSCIワールド指数から日本を除いたもので、日本から見た「外国株式」を捉える代表的なインデックスの1つといえます。

    MSCIコクサイ・インデックス・ファンドとは、MSCIコクサイ・インデックスに連動するように設計されたインデックス・ファンドをいいます(S&P500インデックス・ファンドと同様、MSCIインデックスに連動するインデックス・ファンドはいくつかあり、値動きや手数料に若干の差がありますが、ここではそこまで考慮する必要はありません)。

    投資対象通貨比率で見ると、米国ドルが72.2%とほとんどを占めており、カナダと合わせると約75%、残りは欧州の通貨が約20%、アジア・オセアニアが5%という比率になっています。

    図表2

    ※МUFG 三菱UFJ国際投信 「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 投資信託説明書(請求目論見書) 使用開始日2021.7.21」より要約して筆者作成

    組入上位銘柄では、S&P500と同様の銘柄が並んでいますが、組入比率はS&P500と比べて低下しており、GAFAMが14.4%とS&P500よりも6.4%ほど低下しています。

    要約すると、MSCIコクサイも主力は米国企業の株式で、それに欧州、カナダ、アジア・オセアニアなどが加わったものということができます。

    図表3

    ※МUFG 三菱UFJ国際投信 「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 投資信託説明書(請求目論見書) 使用開始日2021.7.21」より要約して筆者作成

    まとめ
    インデックス・ファンドの代表格であるS&P500とMSCIコクサイのファンドの構成、その特徴について分かっていただけたかと思います。次回「その2」では、それぞれの上昇率の比較と、上昇率に差がつく理由について説明します。

    出典
    МUFG 三菱UFJ国際投信 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 投資信託説明書(請求目論見書) 使用開始日2021.7.21
    МUFG 三菱UFJ国際投信 eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 投資信託説明書(請求目論見書) 使用開始日2021.7.21

    執筆者:浦上登

  • >>1488

    米ハイテク株の調整について
    1/27(木) 8:01配信
    幻冬舎ゴールドオンライン

    本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供する「市川レポート」を転載したものです。

    ●世界的に株価の不安定な動きが続くなか、米ハイテク株が調整色を強めGAFAM株も大幅下落。

    ●米金融引き締めへの警戒から一極集中投資が進んだGAFAM株が崩れ米国株全体に波及した。

    ●GAFAM株の調整は、投資の偏りを是正する健全な動きであり、成長性を否定するものではない。

    世界的に株価の不安定な動きが続くなか、米ハイテク株が調整色を強めGAFAM株も大幅下落

    [図表1]GAFAM株の動きとPER (注)PERは今期予想利益ベースで2022年1月25日時点。(出所)Bloomberg、Datastreamのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

    このところ、世界の株式市場は不安定な動きが続いており、特に米ハイテク株の下げが目立っています。米ハイテク企業の代表格であるGAFAM(グーグルの持ち株会社アルファベット、アップル、メタの旧社名フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)の株価動向をみると、直近高値から大幅に下落しており、メタとアマゾン・ドット・コムの下落率は20%を超えています(図表1)。

    GAFAMはここ数年、米国株のけん引役となってきましたが、これはGAFAMの高い人気によるところが大きかったと思われます。しかしながら、投資マネーがGAFAMに極端に集中した結果、この5社の時価総額合計は、2021年12月末時点で、S&P500種株価指数の時価総額の約24%を占め(図表2)、東証1部上場企業(2021年12月末時点で2,182社)の時価総額合計の約1.5倍に達しています。

    米金融引き締めへの警戒から一極集中投資が進んだGAFAM株が崩れ米国株全体に波及した
    このような状況下では、GAFAM株が調整局面を迎えた場合、米国株が全体として調整色を強めてしまう恐れがあることは、2021年7月30日付レポート 『米ハイテク大手の株価調整のリスクシナリオとは?』 で指摘した通りです。同レポートでは、GAFAM株の調整入りにつながるリスクシナリオをいくつか想定し、株価への影響を検証しました。この時、リスクシナリオの1つとして挙げたのが「米金融環境が極端に引き締まるケース」です。

    具体的には、米景気回復の度合いが予想外に強くなり、かつ、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐケースです。急速な引き締めにはFRBによる保有国債の売却が有効ですが、当時はFRBがそこまで踏み込むことはないとみていました。その後、物価の高止まりを受けてFRBがタカ派に転じ、市場で国債売却の思惑が浮上すると、GAFAM株は金融環境が引き締まる前に、一気に調整色を強めました。

    GAFAM株の調整は、投資の偏りを是正する健全な動きであり、成長性を否定するものではない
    前述の通り、GAFAM5社の時価総額は、偏った投資状況を示唆しています。そのため、足元の株価調整は、むしろ健全な動きであり、GAFAMの成長性を否定するものではありません。むしろ、このまま偏った状況が続き、偏りの度合いが増す方が、後々の調整は深刻になる恐れがあります。なお、GAFAMの予想株価収益率(PER)は、4社が20倍台に落ち着いてきており(図表1)、今後の決算次第では、買い戻しの動きも予想されます。

    また、2021年7月6日付レポート 『米国株の注意点と事前に備えておきたいことについて』 では、GAFAM株の調整リスクに対する備えを解説しました。ポイントは、リスクを取りすぎていないか、投資先が偏っていないかを事前に確認することであり、適切なポートフォリオの構築も大切と説明しました。これらの備えによって、相場環境の急変時にも、落ち着いた行動ができると考えています。

    ※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

    ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米ハイテク株の調整について』を参照)。

    (2022年1月26日)

    市川 雅浩

  • 2022-01-28 16:23
    コメント
    株式ボラティリティの上昇基調は継続か=三菱UFJMS

     三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、今回のFOMCにおける今後の株式市場を読む上で最大のポイントは、足元でボラティリティが上昇しつつある証券市場に配慮するようなコメントがほぼなかった事と考えている。「FRBがマーケットフレンドリーではない政策を採用する可能性」を直近の株式市場では徐々に織り込み始めた感があったが、今回のFOMCでこれを否定しなかったと考えることができるとコメント。この方向性が変わらない限り、株式ボラティリティの上昇基調は継続すると考えている。

  • 「インフレ退治のタカ」と化した米FRB、利上げ決定示唆 米国株続落...エコノミスト注目「5大ハイテク株」の行方は?
    1/28(金) 8:20配信
    J-CAST会社ウォッチ

    米国株の下落が止まらない。先週の5営業日連続値下げに加え、2022年1月27日(日本時間)も米FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長の記者会見中に大きく値を下げた。

    FRBの「タカ派姿勢」(金融引き締め策)が鮮明に打ち出されたからだ。「インフレ退治」へ容赦なく金融を引き締める政策のため、世界経済を牽引してきた米ハイテク企業の株価も軒並み下落した。

    大丈夫か、米国経済? エコノミストの分析を読み解くと――。

    「今年はトラ年だが、世界経済のポイントはタカ」
    「今年はトラ年ですが、世界経済の注目はタカです」。りそなアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト下出衛(しもで・まもる)氏が面白いことを書いている。コラム「新春リポート:主役は『寅』ではなく 『鷹』」(1月26日付)が、それだ。

    「2022年は寅年です。相場格言では『丑(うし)つまずき、寅千里を走り、卯(う)跳ねる』と言われます」「ただ、2022年の主役は『寅』ではなく『鷹』です。FRB(米連邦準備制度理事会)がタカ派的(インフレ抑制優先)姿勢を示して首尾よくインフレを退治できるか否かが、2022年のマーケットの動きを大きく左右するとみられます」「米国景気が無事ソフトランディングできるか、パウエル議長の手腕が期待されます」

    今年はトラ年だが、世界経済のポイントは「タカ」だ
    そのパウエルFRB議長だが、1月25日、26日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、政策金利(FF)の利上げを「適切な時期に行う」ことを表明した。パウエル氏の記者会見の内容、さらにFOMCが発表した声明文によって、FRBの「タカ派」姿勢が改めて鮮明になり、26日の米国市場では株式市場は下落、債券利回りも上昇(債券価格は下落)し、大幅な株安、債券安となったのだった。

    今後の焦点は、3月から始まる利上げ幅や、バランスシート縮小のペースに移るが、この事態をエコノミストたちはどう見ているのだろうか。予想どおりの「タカ派」色でサプライズはないが、米国株の下落にもかかわらず、毅然とインフレ退治に乗り出す姿勢を打ち出したとみる向きが多い。

    利上げよりもバランスシート縮小に注目
    ヤフーニュースのヤフコメ欄では、ソニーフィナンシャルグループ・シニアエコノミストの渡辺浩志氏は「サプライズはありませんでした」としてこう指摘した。

    「ただし、会見でパウエル議長が毎回のFOMCでの利上げの可能性を問われ、それを明確に否定しなかったことで、3月FOMC以降、年内最大7回の利上げを想起させるものとなりました。これがタカ派的と受け止められ、(中略)NYダウ平均株価は金利急騰を嫌気して下落に転じ、前日比129ドル安で終えました」

    そのうえで渡辺氏は「FRBは『早く速い』機敏な正常化に傾斜しており、3月・5月の連続利上げと6月のバランスシート縮小(QT)決定の可能性が高まっています」と見る。

    財務の状態を表すのがバランスシートだが、FRBのバランスシートはリーマンショック時(2008年)の深刻な景気後退への対応として、債券購入などにより資金を市中に大量供給した結果、急膨張している。

    そのため、景気が拡大軌道に乗った現在、膨張したバランスシートを通常に戻す(=バランスシート縮小)ことがFRBの課題となっている。

    バランスシート縮小は、金融引き締めと同様の効果があり、そのペースや規模が焦点になるわけだ。

    ウォール街にあるニューヨーク証券取引所
    また、日本経済新聞オンライン版(1月27日付)「FRB、3月利上げ示唆」につく「ひとくち解説」欄で、BNPパリバ証券グローバルマーケット統括本部副会長の中空麻奈氏も、利上げよりもバランスシート縮小に注目し、

    「今回は、ペースは同じでもちゃんとやる、と宣言していることに加え、『3月の早い時期』に終了、と時期を明記。基本は再投資しないことでバランスシート縮小を図るつもりだが、売りオペも排除しない、と読める。そうなると、8月と考えていたバランスシート縮小は、思うより早まるかもしれない」

    と、警戒感を示した。

    パウエル議長の毅然とした「タカ派」姿勢に、改めて「インフレ退治」の強い決意を読み取ったのが、第一生命経済研究所の主任エコノミスト藤代宏一氏だ。藤代氏のレポート「『極タカ派』ではなく『タカ派』なFOMC 株価に配慮する素振りは見せず」(1月27日付)のなかで、こう書いている。

    「サプライズはなかったが、やはりパウエル議長が利上げについてあらゆる選択肢を排除しなかったことはタカ派な印象を受けた」「インフレ対応を最優先課題としている現状、株価下落に配慮する姿勢、いわゆるパウエル・プット(株式市場に対する口先のサービス)は期待しにくい」「FED(米連邦準備制度)高官から金融政策の情報発信が多く見込まれるが、その多くは株式市場にとって心地よくないものになるだろう」

    米ハイテク「GAFAM」の株価が軒並み下落だが...
    さて、今後の米株式市場はどうなるのだろうか。必ずしも厳しさ一辺倒でない、というのが野村アセットマネジメントのシニア・ストラテジスト石黒英之氏だ。石黒氏のレポート「利上げ局面到来も米国株は本当に割高か」(1月27日付)のなかで、「FRBの利上げ加速で米国株には下押し圧力がかかるとの見方もあるが、米国株は利上げに耐えられないのだろうか」と疑問を投げかける。

    「米実質金利が上昇したとしても、企業利益が伸びていけば、金利面からみた米国株の割高感は高まらない」「現在行なわれている米主要企業の決算をみても事前予想を上回る企業が目立ちます。業績面からみて米国株への見直し余地は高まってきたと考えられます」

    「タカ派」色を鮮明にし、インフレ退治に乗り出したパウエルFRB議長
    一方、そうした見方とは逆に、米国経済を牽引してきたハイテク株の下落に懸念を示すのが、三井住友DSアセットマネジメントのチーフマーケットストラテジスト市川雅浩氏だ。市川氏のレポート「米ハイテク株の調整について」(1月26日付)のなかで、「一極集中投資が進んだGAFAM株が崩れて、米国株全体に波及した」と指摘している。

    GAFAM(グーグルの持ち株会社アルファベット、アップル、フェイスブック(現・メタ)、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)はここ数年、米国株のけん引役となってきたが、これは彼らの高い人気によるところが大きかった。

    しかしながら、投資マネーがGAFAMに極端に集中した結果、この5社の時価総額合計は、2021年12月末時点で、S&P500種株価指数の時価総額の約24%を占め、東証1部上場企業(2021年12月末時点で2182社)の時価総額合計の約1.5倍に達した。

    ところが、FRBがタカ派色を鮮明にして以来、アマゾン・ドット・コムのマイナス25%を始め、下落が始まったという=図参照。これは、GAFAM株が調整局面を迎えたためで、米国株が全体として調整色を強めてしまう恐れがあるというのだ。

    (図表)軒並み株価が下落した米ハイテク企業の「GAFAM」5社(三井住友DSアセットマネジメント作成)
    ただし、市川氏は、「GAFAM株の調整は、投資の偏りを是正する健全な動きであり、成長性を否定するものではない」と指摘して、次のように結んでいる。

    「ポイントは、リスクを取りすぎていないか、投資先が偏っていないかを事前に確認することであり、(中略)これらの備えによって、相場環境の急変時にも、落ち着いた行動ができると考えています」

    (福田和郎)

    米国株を楽しむ! 「インフレ退治のタカ」と化した米FRB、利上げ決定示唆 米国株続落...エコノミスト注目「5大ハイテク株」の行方は? 1/28(金) 8:20配信 J-CAST会社ウォッチ  米国株の下落が止まらない。先週の5営業日連続値下げに加え、2022年1月27日(日本時間)も米FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長の記者会見中に大きく値を下げた。  FRBの「タカ派姿勢」(金融引き締め策)が鮮明に打ち出されたからだ。「インフレ退治」へ容赦なく金融を引き締める政策のため、世界経済を牽引してきた米ハイテク企業の株価も軒並み下落した。  大丈夫か、米国経済? エコノミストの分析を読み解くと――。  「今年はトラ年だが、世界経済のポイントはタカ」 「今年はトラ年ですが、世界経済の注目はタカです」。りそなアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト下出衛(しもで・まもる)氏が面白いことを書いている。コラム「新春リポート:主役は『寅』ではなく 『鷹』」(1月26日付)が、それだ。  「2022年は寅年です。相場格言では『丑(うし)つまずき、寅千里を走り、卯(う)跳ねる』と言われます」「ただ、2022年の主役は『寅』ではなく『鷹』です。FRB(米連邦準備制度理事会)がタカ派的(インフレ抑制優先)姿勢を示して首尾よくインフレを退治できるか否かが、2022年のマーケットの動きを大きく左右するとみられます」「米国景気が無事ソフトランディングできるか、パウエル議長の手腕が期待されます」  今年はトラ年だが、世界経済のポイントは「タカ」だ そのパウエルFRB議長だが、1月25日、26日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、政策金利(FF)の利上げを「適切な時期に行う」ことを表明した。パウエル氏の記者会見の内容、さらにFOMCが発表した声明文によって、FRBの「タカ派」姿勢が改めて鮮明になり、26日の米国市場では株式市場は下落、債券利回りも上昇(債券価格は下落)し、大幅な株安、債券安となったのだった。  今後の焦点は、3月から始まる利上げ幅や、バランスシート縮小のペースに移るが、この事態をエコノミストたちはどう見ているのだろうか。予想どおりの「タカ派」色でサプライズはないが、米国株の下落にもかかわらず、毅然とインフレ退治に乗り出す姿勢を打ち出したとみる向きが多い。  利上げよりもバランスシート縮小に注目 ヤフーニュースのヤフコメ欄では、ソニーフィナンシャルグループ・シニアエコノミストの渡辺浩志氏は「サプライズはありませんでした」としてこう指摘した。  「ただし、会見でパウエル議長が毎回のFOMCでの利上げの可能性を問われ、それを明確に否定しなかったことで、3月FOMC以降、年内最大7回の利上げを想起させるものとなりました。これがタカ派的と受け止められ、(中略)NYダウ平均株価は金利急騰を嫌気して下落に転じ、前日比129ドル安で終えました」  そのうえで渡辺氏は「FRBは『早く速い』機敏な正常化に傾斜しており、3月・5月の連続利上げと6月のバランスシート縮小(QT)決定の可能性が高まっています」と見る。  財務の状態を表すのがバランスシートだが、FRBのバランスシートはリーマンショック時(2008年)の深刻な景気後退への対応として、債券購入などにより資金を市中に大量供給した結果、急膨張している。  そのため、景気が拡大軌道に乗った現在、膨張したバランスシートを通常に戻す(=バランスシート縮小)ことがFRBの課題となっている。  バランスシート縮小は、金融引き締めと同様の効果があり、そのペースや規模が焦点になるわけだ。  ウォール街にあるニューヨーク証券取引所 また、日本経済新聞オンライン版(1月27日付)「FRB、3月利上げ示唆」につく「ひとくち解説」欄で、BNPパリバ証券グローバルマーケット統括本部副会長の中空麻奈氏も、利上げよりもバランスシート縮小に注目し、  「今回は、ペースは同じでもちゃんとやる、と宣言していることに加え、『3月の早い時期』に終了、と時期を明記。基本は再投資しないことでバランスシート縮小を図るつもりだが、売りオペも排除しない、と読める。そうなると、8月と考えていたバランスシート縮小は、思うより早まるかもしれない」  と、警戒感を示した。  パウエル議長の毅然とした「タカ派」姿勢に、改めて「インフレ退治」の強い決意を読み取ったのが、第一生命経済研究所の主任エコノミスト藤代宏一氏だ。藤代氏のレポート「『極タカ派』ではなく『タカ派』なFOMC 株価に配慮する素振りは見せず」(1月27日付)のなかで、こう書いている。  「サプライズはなかったが、やはりパウエル議長が利上げについてあらゆる選択肢を排除しなかったことはタカ派な印象を受けた」「インフレ対応を最優先課題としている現状、株価下落に配慮する姿勢、いわゆるパウエル・プット(株式市場に対する口先のサービス)は期待しにくい」「FED(米連邦準備制度)高官から金融政策の情報発信が多く見込まれるが、その多くは株式市場にとって心地よくないものになるだろう」  米ハイテク「GAFAM」の株価が軒並み下落だが... さて、今後の米株式市場はどうなるのだろうか。必ずしも厳しさ一辺倒でない、というのが野村アセットマネジメントのシニア・ストラテジスト石黒英之氏だ。石黒氏のレポート「利上げ局面到来も米国株は本当に割高か」(1月27日付)のなかで、「FRBの利上げ加速で米国株には下押し圧力がかかるとの見方もあるが、米国株は利上げに耐えられないのだろうか」と疑問を投げかける。  「米実質金利が上昇したとしても、企業利益が伸びていけば、金利面からみた米国株の割高感は高まらない」「現在行なわれている米主要企業の決算をみても事前予想を上回る企業が目立ちます。業績面からみて米国株への見直し余地は高まってきたと考えられます」  「タカ派」色を鮮明にし、インフレ退治に乗り出したパウエルFRB議長 一方、そうした見方とは逆に、米国経済を牽引してきたハイテク株の下落に懸念を示すのが、三井住友DSアセットマネジメントのチーフマーケットストラテジスト市川雅浩氏だ。市川氏のレポート「米ハイテク株の調整について」(1月26日付)のなかで、「一極集中投資が進んだGAFAM株が崩れて、米国株全体に波及した」と指摘している。  GAFAM(グーグルの持ち株会社アルファベット、アップル、フェイスブック(現・メタ)、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)はここ数年、米国株のけん引役となってきたが、これは彼らの高い人気によるところが大きかった。  しかしながら、投資マネーがGAFAMに極端に集中した結果、この5社の時価総額合計は、2021年12月末時点で、S&P500種株価指数の時価総額の約24%を占め、東証1部上場企業(2021年12月末時点で2182社)の時価総額合計の約1.5倍に達した。  ところが、FRBがタカ派色を鮮明にして以来、アマゾン・ドット・コムのマイナス25%を始め、下落が始まったという=図参照。これは、GAFAM株が調整局面を迎えたためで、米国株が全体として調整色を強めてしまう恐れがあるというのだ。  (図表)軒並み株価が下落した米ハイテク企業の「GAFAM」5社(三井住友DSアセットマネジメント作成) ただし、市川氏は、「GAFAM株の調整は、投資の偏りを是正する健全な動きであり、成長性を否定するものではない」と指摘して、次のように結んでいる。  「ポイントは、リスクを取りすぎていないか、投資先が偏っていないかを事前に確認することであり、(中略)これらの備えによって、相場環境の急変時にも、落ち着いた行動ができると考えています」  (福田和郎)

  • 2022-01-28 08:15
    見通し
    日本株は米株下げ渋りや前日急落の反動が下支え=NYダウ7ドル安

    28日の日本株は反発が焦点になっている。27日の米国株市場でNYダウは、前日比7ドル安で終了した。

    米国市場では前日26日にかけてFRBがFOMCを開催したが、会合後のパウエル議長の会見を含めて、3月の利上げ開始が示唆された。さらに量的緩和の債券買い入れを3月に終了させ、その後保有資産の大幅な圧縮に着手する計画を表明した。高止まりするインフレ率を定着させないため、金融政策を変更する際には偏見のない姿勢で臨むと表明している。
    インフレ退治と金融緩和見直しへの前向き姿勢が想起され、28日も米国株は軟調となる場面があった。

    一方でFRB引き締め強化の一旦の消化進展もあり、米国株は下げ幅を縮小させた。
    個別では決算発表が失望となった半導体のインテルが大幅下落。電気自動車(EV)大手のテスラもサプライチェーン(供給網)の問題が2022年も続くとの見通しを示したことなどで、下落が続いた。
    その反面、ネットフリックスは大幅高になった。著名投資家ウィリアム・アックマン氏率いる運用会社の株取得が明らかになったことなどが好感されている。
    NY市場終了後に決算を公表したアップルは、良好な見通しとなった。時間外取引で上昇となっている。

    日本株は米株の下げ渋りや、前日の急落の反動調整などが下支え要因となる。為替相場では米FRBの利上げ強化姿勢や安全逃避などでドル高が進行しており、日本株の短期的な売られ過ぎ修正にプラスの材料となる。
    それでも日本株は前日までの大幅安の後遺症が、目先は続くリスクがある。根強い戻り売り圧力や見切り売り、新規投資の手控え、各種投資家によるリスクテイク余力の減退なども注視されやすい。

  • 「株式の主役セクターの交代加速」専門家の見方
    テクノロジー銘柄売り、割安銘柄推奨
    ブルームバーグ 2022年01月10日

    新年入り直後の債券売りを受けて、ウォール街の専門家は今年の株式相場について、高成長のテクノロジー銘柄をもはや選好していない。

    米金融政策当局が今年は本格的な引き締めに入るとの見方が強まり、インフレ調整後の利回りは上昇。ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズやモルガン・スタンレーは顧客に対し、低金利時代に特に恩恵を受けた高値圏にあるテクノロジー銘柄の下落に賭けるよう顧客に助言。新型コロナウイルス禍からの回復がプラスに働く割安銘柄を勧めている。

    今週の米国債市場は、オミクロン変異株がまん延しても景気循環への信頼が強まっていることを示唆した。米10年物実質利回りは4日にマイナス0.98%に上昇、指標となる名目利回りは1.65%と、約6週間ぶりの高水準に上昇した。一方、大型テクノロジー銘柄で構成するナスダック100指数は1.4%下落した。

    今年最初となる今週の取引では、長い間懸念されていた債券利回りの上昇が割高な銘柄にとって弱点であることが露呈し、数年ぶりの大規模なセクターローテーションが進んでいる。

    ウェルズ・ファーゴの株式戦略責任者、クリストファー・ハービー氏は「実質利回りが上昇すれば、テクノロジー株の環境はより厳しくなるだろう」と指摘した。同行のストラテジストはテクノロジーや割高な成長銘柄に対する悪材料はまだ出てくると予想しており、実質利回りはさらに25-50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の上昇余地があるとみている。

    実質利回りの上昇に伴い、割高・高成長銘柄は苦戦出所:ウェルズ・ファーゴ、ブルームバーグ

    原題:Morgan Stanley and Wells Fargo Say Great Stock Rotation Has Legs

    (抜粋)

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    著者:Denitsa Tsekova

    https://toyokeizai.net/articles/-/500635

  • 2022-01-28 07:48
    ニュース
    米国株に先行き一層の痛手、先導役から転落へ、モルガンSシーツ氏=ブルームバーグ

    ブルームバーグによると、モルガン・スタンレーのクロスアセットストラテジスト、アンドルー・シーツ氏は米国株について、世界の先導役的な地位から一転し、他市場をアンダーパフォームするとの見方を強めている。政策引き締めの時代に順応するのが難しいことを理由に挙げた。

    シーツ氏はインフレ調整後の利回りが大幅なマイナスから上昇し、新型コロナウイルス禍前の標準的な水準に戻ると予想。それにより、米国の大型株価指数の動きを主導する金利敏感のグロース株に新たな痛みをもたらす恐れがあると指摘した。

    「米国株においてはディフェンシブなポジションを選好する。米国株は実質金利上昇の影響を最も受けやすく、パフォーマンスで世界の他国・地域の株式を下回るだろう」と同氏はインタビューで述べた。
    実質利回りは26日に急上昇し、1年半ぶりの高水準となった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が3月の利上げを示唆し、毎会合で利上げを決定する可能性も排除しない姿勢を示したことに反応した。

  • 前回利上げ時の米株インデックスファンドの下落率は最大20%、政策金利の引き上げで株価下落は続かない
    1/24(月) 18:48配信
    モーニングスター

     米国株式市場の下落に歯止めがかからない。前週末のNYダウ平均は450.02ドル安と6日続落。S&P500も1.89%安と4日続落した。また、ハイテク株主体のナスダック総合は2.72%安と4日続落し、下落率は1週間で7.55%安と、2020年10月以来の大幅安になった。昨年11月の史上最高値からは15%超の下落となっている。「いったいどこまで下がるのだ」と不安にもなってくる。今回の下落のきっかけは、米国FRBがインフレへの警戒を強めて、金融引き締め(利上げ)を急速に進めるのではないかという思惑からだ。前回の利上げ時の米国株価の推移を振り返って、利上げ時の株価の下落率と調整期間の長さについて確認しておきたい。

     米国の前回の利上げは、2015年12月からだ。米国のサブプライムローン(信用力が劣る住宅ローン)問題に発し、2008年9月のリーマン・ブラザーズ破たんにつながった「世界金融恐慌」といわれる大不況に対応し、米国は08年12月にFFレートの目標値を1.00%から0.00%~0.25%という水準に引き下げた。当時は、これに合わせて08年11月から住宅ローン担保証券などの買い入れを行う量的金融緩和も実施した。この量的金融緩和策第1弾は2010年3月に解除することが決定したものの、10年11月には長期国債を購入する量的金融緩和第2弾が発表され、11年6月で完了。12年9月からは量的金融緩和第3弾を実施し、14年10月末に終了した。その後、1年以上の期間を置いて、利上げに動き出したことになる。

     今回は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)への対応策としてFFレートを0.00%~0.25%という最低水準にまで引き下げたことに加えて、量的金融緩和も同時に実施したが、その量的金融緩和を22年3月に終了すると同時に金利の引き上げを開始しようとしている。前回に比べると金融引き締めのスピード感がかなり違う。したがって、金融引き締めによって株式市場が受ける影響は、前回とは異なることになる可能性が小さくない。ただ、前回の動きは、今後を考える時の手掛かりにはなるだろう。

     前回の利上げ前の米国株式市場は、ゼロ%台という超低金利と3回に及んだ量的金融緩和によって市場に溢れ出た資金の受け皿として、高い上昇率で株価が値上がりした。2010年10月末から15年10月末までの5年間のS&P500に連動する「上場インデックスファンド米国株式(S&P500)」の年平均株価上昇率は23.35%になっている。2020年12月までの過去30年間では、平均上昇率が概ね年9%だった「S&P500」の成長率と比較すると、相当速いスピードで上昇していたことがわかる。そして、15年12月に米国が政策金利を0.25%引き上げたことによって、金融正常化への歩みを始めると、株価は下落に転じた。15年12月2日に付けた高値から16年2月12日の安値までの下落率はマイナス20.08%になっている。約2カ月半で20%の下落だった。そして、利上げ実施前の株価水準を上回るまでに、1年半ほどの期間を要している。ちなみに、日本株インデックスファンドは、米株インデックスファンドの動きを規模を小さくして追随している。

     その後、米国の政策金利は2018年12月まで段階的に引き上げられていく。ただ、この金利の引き上げ局面では、株価は上昇を続けた。2017年1月から20年1月まで3年間の上昇率は年率12.64%になった。ゼロ金利時代の上昇率ほどには大きく値上がりしなかったものの2ケタの成長を実現している。このことからも、金利の引き上げが株価にとっては必ずしもマイナスではないことがわかる。

     現在は、直近の高値(22年1月4日)からの下落率は、1月21日現在でマイナス7.78%だ。前回と同様の下落率には、下落幅と下落期間の両方が達していない。ここからさらに2カ月間程度の間に10%前後の下落があっても不思議ではない。前回と比較すると。利上げ前の株価上昇率は21年12月末時点では年率44.34%という非常にハイペースな上昇をした後にあたる。前回の利上げ時よりも、より深く下落するようなことも覚悟した方が良いかもしれない。

     ただ、ここで大事なことは、政策金利の引き上げに反応して下落した株価は、その後、反発に転じ、政策金利の引き上げが続いても株価の上昇は止まらなかったことだ。株価にとって重要なのは、金利の水準ではなく、企業の収益だ。金利が上がる中においても、企業収益のプラス成長は、株価が上昇する理由になる。今回の政策金利の引き上げも、インフレによって経済活動が混乱することを避けるために行われる。経済環境が安定すれば、その中にあって力のある企業の収益は増大するものだ。

     気を付けなければならないのは、政策金利の引き上げによって、「力のない企業(本来は生き残る力がないにも関わらず金融緩和によって命脈を保っていた企業、あるいは、本来の実力以上に株価が評価された企業)」があぶり出されることだ。ちょうど中国で、民間大手不動産開発会社の中国恒大グループが資金繰りに窮しているようなことが、今後、金利が上昇してくる米国でも起こり得る。このために、前回の利上げ時にも株式インデックスが利上げ前の高値を回復するまでに1年半の時間を要した。今回の市場の調整に、どの程度の期間が必要か事前に予測することは難しい。ただ、新陳代謝を行うことによって、株式市場はより力強い体質に変わって成長を確かなものにしてきたというのが、これまでの歴史だ。現在の株価下落局面で慌てて株式投資を止めてしまうような決断は避けたい。

     むしろ、これから5年、10年という投資期間があるのであれば、株価の下落をチャンスととらえて、積立投資でコツコツと買い進めることこそが、現在の環境下ではもっとも合理的な投資態度といえるのではないだろうか。株価の下落が、どの程度で終息するかは予測が難しい。また、株価がいつまで低迷していて回復するのかという期間を予測することも難しい。だからこそ、毎月一定の金額を投資し続ける積立投資の効果が活きる。

     コロナ禍も発生から2年を経て、ワクチン接種の進展、治療薬の登場など、コロナへの対策は進んだ。ロックダウン(都市封鎖)を実施しなくても、コロナと共存できる生活が始まりつつある。今回のショックの原因であった「コロナ・パンデミック」とも、私たちは折り合いをつけようとしている。この2年間の不自由な生活や、強制的に始まった新しい生活スタイルも決して無駄なことではなく、持続可能な生活のためには必要な変化だったということだろう。現在の株価の調整安を経て、これからの社会に必要な企業が評価される新しい時代を迎えると考えられる。株式投資、株式ファンドへの投資は終えることなく続けることが大事だ。(グラフは、米国の政策金利引き上げ時の日米の主要株式インデックスファンドの推移)

    徳永 浩

  • FRB、20%余りの株安容認も-ブリッジウォーター幹部
    1/27(木) 18:22配信

    (ブルームバーグ): 今の金融市場で最大の問題は、米連邦準備制度がどの程度まで米国株の下落を許容するのかということだ。ヘッジファンド運用で世界最大手ブリッジウォーター・アソシエーツのグレッグ・ジェンセン共同最高投資責任者(CIO)は20%余りとみている。

    ジェンセン氏の見立て通りなら、S&P500種株価指数は3500を割り込み、約2年前に始まった新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の水準近くになる。同指数の26日終値は4350だった。

    同氏によれば、米インフレ率が約40年ぶりの高水準で人手が不足し、サプライチェーンの問題を踏まえて企業が在庫を積み増している今、金融当局には株安を止める理由がないというのが現実だ。

    ジェンセン氏(47)はズームでのインタビューで、「連邦準備制度の観点からすれば、ある程度の資産価格下落は悪いことではなく、容認するだろう」と分析。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が相場の安定に乗り出す「FRBプット」と呼ばれるような状況からはまだ遠いとの認識を示した。

    「FRBプット」は今いずこ、押し目買い投資家は新たな現実に直面

    ジェンセン氏は連邦準備制度を警戒させるには15-20%の株価下落が必要だとみている。ここ数週間の値下がりは仮想通貨などの「バブルの一部を収縮させた」ため、「おおむね健全」との考えだ。

    ブリッジウォーターの分析では、最近起きていることの多くは単純な足し算・引き算の結果だ。資産価格は「過剰流動性」の注入によって上昇し、当局がこうした金融刺激策を引き揚げている現在、その差を埋める「十分な買い手がいない」だけだとジェンセン氏は説明。その結果として、株式と債券の両方に影響を与える「流動性の穴」が生じているという。

    同氏によると、パンデミック前で最後の株安局面となった2018年後半のようなFRBプットを期待している向きは、経済を読み間違えている。18年当時のインフレ率はFRBの目標である2%を下回り、大企業は設備投資や在庫積み増し、賃金引き上げを進めるのではなく、自社株を買い戻していた。

    ジェンセン氏は「1980年代以来、問題は常に緩和によって解決されてきた。財政面でも金融面でもそうであり、緩和が大きかった国は緩和が少なかった国よりもうまくいった」と述べた上で、「今は転換点であり事態は大きく変わるだろう」と論じた。

    原題:Bridgewater Sees ‘Much Bigger’ Drop in Stocks Before Fed Blinks (抜粋)

    (c)2022 Bloomberg L.P.

  • バリュー株やアジア株選好も、FOMC後の最善の投資を専門家が伝授
    1/27(木) 14:48配信

    (ブルームバーグ): 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は1982年半ば以来の高インフレと闘うため、利上げの準備が整っていると表明した。これを受けてストラテジストからは、投資に関する最善のアイデアが挙がっている。アジア株や質の高い小型株を選好したり、利回り曲線のフラット化に着目する手法などだ。

    割高なテクノロジー株など世界の株式について、ボラティリティーがさらに高まると警告する人もいれば、ドル高や債券利回り上昇を見込む人もいる。

    26日の取引で米国株は一時の上げを消して反落し、米国債利回りは急上昇した。市場はパウエル議長の発言をタカ派的と受け止めている。

    パウエル議長、3月利上げ支持を示唆-毎会合での利上げ排除せず

    今回のFOMC後の世界市場について、ストラテジストの見方は以下の通り。

    バリュー株を選好

    コメリカ・ウェルス・マネジメントのジョン・リンチ最高投資責任者(CIO)は「FOMCのニュースを受け、市場金利と株式は安定化に向かうとみている。多くの点で売られ過ぎの状況となっており、世界の循環的な回復と段階的な金利上昇がバリューおよび質(収益性)の高い小型株のほか、エネルギーや金融、工業、素材といった景気敏感セクターの支援材料になると期待している」と述べた。

    アジアに逃避先模索

    GAMインベストメント・マネジメント(チューリヒ)のポートフォリオマネジャー、ジアン・シー・コルテシ氏は電子メールで、割高なグロース株は「金利上昇でバリュエーションが損なわれかねず」、引き続き「脆弱(ぜいじゃく)」な見通しだとしながらも、「アジア株は地域の比較的良好な金融状況が下支えする可能性がある」とコメント。「多くのアジア市場ではインフレ圧力が比較的弱めで、米国ほど金利を上げる必要はなさそうだ」との見方を示した。

    利回り上昇、利回り曲線フラット化へ

    ウェルズ・ファーゴのマイク・シューマッハー氏らストラテジストはリポートで、「この日のFOMC会合で、米国債利回り上昇と利回り曲線のフラット化、ドル高への当社のバイアスが裏付けられた。声明に加え、特にパウエル議長の会見での発言はかなりタカ派的で、0.5ポイント利上げと毎回の会合での利上げの可能性に扉を開いた」と分析。この日の会合を巡る「タカ派的サプライズを踏まえれば、一段の利回り曲線フラット化とドル高が短期的に見込まれる」と予想した。

    ドルに強気

    マネックス・ヨーロッパの為替分析責任者、サイモン・ハーベイ氏は「米国債利回り上昇で、外為市場でドル以外に目を向ける口実を見つけるのは困難になった。記者会見で量的引き締めの時期やペース、規模はほぼ明示されなかったものの、会合前に織り込まれていた年内に4回の見通しを上回る利上げ軌道が示唆されたため、金融市場は既に打撃を受けている」と語った。

    ボラティリティー上昇か

    インディペンデント・アドバイザー・アライアンスのクリス・ザカレリCIOはリポートで、株式市場には「金利上昇のほか、米連邦準備制度の資産購入プログラムがこの2年もたらしてきた追い風がなくなること」が特に弱材料だとした上で、「米経済はリセッション(景気後退)を免れ、株式の強気相場は年内続くと考えているが、今月に入り既に目にしたボラティリティーが今後数カ月で高まると懸念しており、短期的に注意が必要だ」と説明した。

    最高7回の利上げも

    バンク・オブ・アメリカ(BofA)グローバル・リサーチの世界経済担当責任者イーサン・ハリス氏は今回のFOMC会合について、「市場の想定よりも大幅な利上げが必要になる可能性が高いとの当社の見方が裏付けられた」とリポートで指摘。

    「市場は今年6ー7回の利上げを想定する可能性が高いとわれわれは引き続き考えており、顧客にそのようなポジションを取るよう勧める。米金融当局の今の『謙虚』で『機敏』な政策設定アプローチからみて、市場が3月の0.5ポイント利上げを織り込めば、当局はそれに従うとわれわれは予想する」とした。

    FOMC、市場の想定より大幅な利上げ必要になる公算-BofA

    原題:Here Are the Market’s Top Trades After a Hawkish Powell (2)(抜粋)

    (c)2022 Bloomberg L.P.

  • 日米の株式市場は「ここが堪えどころ」
    1/27(木) 11:31配信
    幻冬舎ゴールドオンライン

    本記事は、マネックス証券株式会社が2022年1月21日に公開したレポートを転載したものです。

    本記事のポイント
    ・FRBの金融政策の大転換に市場が敬意を払っている
    ・今の市場の混乱の源はインフレ
    ・今が一番苦しい時期

    日米ともに市場動揺も…インフレは落ち着く見通し
    [図表1]イールドスプレッド(赤)・米国10年債利回り(緑)・S&P500(青) 出所:Bloombergデータよりマネックス証券作成

    日米ともに株式市場の動揺が収まらない。世間の解説をみると、FRBによる利上げの加速や量的引き締め(QT)の前倒しが警戒されているというが、そんなことはないだろう。何度も示しているとおり、利上げそのもので株高が崩れたことはない。

    重要なのは長期金利で、長期金利と株式益回りの差(イールドスプレッド)が縮小すれば、株価の割高感が意識され、調整が起きたことは過去に何度もある。

    ところが、今はまだイールドスプレッドはそれほど縮小していない。今よりも春の金利上昇時のほうがイールドスプレッドは3%を割り込み2.8%まで縮小したが、それでも株は上げ続けた。今は金利と株価のバリュエーションの関係でいえば、まだ余裕がある。

    長期金利の上昇幅にしても、春は前年のボトム0.5%から1.7%まで上がった。直近は1.4%から1.8%まで40bps上がっただけである。

    理論株価は業績と金利の関数である。そこからすれば、株価はたいして崩れる必要がない。しかし、あくまで【理論】株価の話であって、現実には理屈以外の要因が影響する。足元の相場の軟調さを一言で言えば、「FRBの金融政策の大転換に市場が敬意を払っている」ということだろう。

    未曽有のマネーをばらまき、コロナ禍の景気回復を支え、米国株を史上最高値に押し上げた世紀の金融緩和を手仕舞いするのだ。それを無視して株価が上がり続けたら、それこそ異常である。ここは多少なりとも調整してみせるのがFEDに対する「市場の礼儀」だろう。いずれ収まるので、ここは耐えるところだ。

    今の市場の混乱の源はなにかといえば、インフレだ。しかし、これも落ち着いてくるだろう。 前回のレポート で指摘したように既にその兆候が見られる。

    そして、すべてのオフィシャルな経済予測でも、インフレはこの先、落ち着く見通しになっている。

    各経済予測…いまが一番苦しい時期

    1.先般、12月のFOMCでの経済見通しでは、PCEの中央値が2021年5.3% ⇒ 2022年2.6% ⇒2023年2.3%と低下する予想を示した。

    2.米国で最も古い四半期マクロ経済予測であるフィラデルフィア連銀のThe Survey of Professional ForecastersではヘッドラインCPIは2021 Q4の4.6%をピークに、2022年はQ1からQ4にかけて、3.0%、2.6%、2.5%、2.4%と年間で徐々に沈静化する見通し。

    3.IMFの世界経済見通しは以下の通り述べている。「我々の予測では、先進国の年間インフレ率は、年末の数か月で平均3.6%のピークに達した後、2022年前半には中央銀行の目標に沿って2%に戻ると考えている。」

    4.OECDのインフレ予測は以下の通り。2021年Q4がピークだ。

    5.最後にBloombergのインフレ予測である。

    要は、今が胸突き八丁で一番苦しい時期なのだ。この苦しいところを過ぎれば、楽になるだろう。

    1月20日は大寒の入り(今年は2月3日まで)。一年で最も寒い時期だ。寒さも、コロナ感染拡大も、そして相場も、ここが堪えどころだろう。

    広木 隆

  • 2022-01-27 08:04
    見通し
    日本株は米株安が重石もFOMC消化や決算期待、ドル高が下支え=NYダウ129ドル高

    27日の日本株は続落後の持ち直しが焦点になっている。26日の米国株市場でNYダウは、前日比129ドル安で終了した。

    米国市場では25-26日にFRBがFOMCを開催したが、会合後のパウエル議長の会見を含めて、3月の利上げ開始が示唆された。さらに量的緩和の債券買い入れを3月に終了させ、その後保有資産の大幅な圧縮に着手する計画を表明した。高止まりするインフレ率を定着させないため、金融政策を変更する際には偏見のない姿勢で臨むと表明している。
    インフレ退治と金融緩和見直しへの前向き姿勢が想起され、米国株は下げ幅を拡大させる場面があった。

    個別の決算発表では、ボーイングの内容が失望になった。一方で前日に決算発表したマイクロソフトは前向きな評価となり、上昇となっている。26日の取引終了後を含め、今後に決算発表が予定されるテスラ、アルファベット、エヌビディアなどは決算期待で上昇となった。

    日本株はFRBの金融緩和見直し前進姿勢や、米国の株安などが重石となる。ウクライナ情勢の緊張持続や、こうした要因による原油など資源相場の上昇も各種コストの上昇が懸念されやすい。
    その反面、FOMCという不安材料の消化自体は、日本株の下支え要因となる。27日以降の日米企業の決算発表への期待感や、FOMCでの利上げ観測観測などによる為替相場でのドル高も、日本株の下値拾いに作用する可能性がある。

  • 米国株の暴落予想より不穏な警告メッセージ発信-GMOグランサム氏
    1/27(木) 1:25配信

    (ブルームバーグ): 著名バリュー投資家のジェレミー・グランサム氏は、米国株が「スーパーバブル」の状態にあると指摘して市場の注目を集めたが、今度はさらに厳しい警告メッセージを発している。ただ今回の警告は、同氏に批判的な人にはより受け入れ難いものに聞こえるかもしれない。

    米国株は「スーパーバブル」、暴落が進行中-GMOのグランサム氏

    米資産運用会社グランサム・マヨ・バン・オッタールー(GMO)の共同創業者であるグランサム氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、25年間続いた「ゴルディロックス(適温状態)」の時代は終わりを迎えつつあり、世界はインフレと成長鈍化、労働力不足という将来に備える必要があるとの見解を示した。

    同氏は「安価な石油、ニッケル、銅というのは一定量しか存在せず、一部に関しては限界に達し始めている」と指摘。「気候変動によりひどい洪水と深刻な干ばつ、気温上昇が起き、農業は困難になる。つまりあらゆる場所でボトルネックと不足、価格急伸に見舞われるという世界が訪れることになる」と述べた。

    そうした状況は全て不可避だと、グランサム氏は断言。資源の枯渇に加え、ベビーブーマーのリタイア、出生率低下、新興国市場の成熟化、地政学的緊張の悪化といった全てが数十年にわたって進行中であり、止めることはほぼ不可能だからだと説明した。

    同氏は「単純にわれわれは長期的な地球の対応能力をはるかに上回るペースで破壊してしまっている」とし、「自然は機能しなくなり始めており、この状況を直さなければ最終的にわれわれも駄目になり始める」と言明した。

    こうした見方は、グランサム氏のような環境保護論者からは共感を得られそうだ。一方で同氏の見方に懐疑的な人には、単なる声高な悲観論者に映るかもしれない。

    グランサム氏は「今から10年、20年、さらに30年は持ちこたえられると考えるのであれば、それはそれであなたの自由だ」としつつ、「だが歴史から判断すれば、多くの人は持ちこたえられなくなるだろう」と語った。

    原題:Grantham Has an Even Scarier Prediction Than His Crash Call(抜粋)

    (c)2022 Bloomberg L.P.

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