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(株)キャンバス【4575】の掲示板 2023/11/08〜2023/11/09

次世代抗がん剤候補化合物CBT005の開発パイプライン化決定

※アライアンスのくだりは比較的早期の導出と整合しています。

CBT005の2022.02.17ブログ抜粋

まず、腫瘍の大きさです。
マウスの皮下に植えた腫瘍が成長する様子を示したグラフなのですが、治療開始時の腫瘍の大きさが 180 mm3 くらいの大きさになっています。

この「100mm3 以下か 100mm3 超か」は、免疫系抗がん剤にとってとても大きな違いです。
免疫系抗がん剤は、マウスで 100mm3 以上のサイズに成長している腫瘍には基本的に効かないからです。
マウスで大きなサイズで効く薬剤でないとヒトではほぼ効かないだろうと私は考えていて、キャンバスにおける基礎研究は綺麗な論文を発表するためではなくあくまでもビジネスの範囲(=ヒトで効く薬剤の探索)でやるべきなので、最初からこのサイズで試験をしています。

キャンバス社内では、論文などで「これが次世代の抗がん剤」と持て囃されるものも含むたくさんの試験をしていますが、社内の動物実験において「CBP501+シスプラチン+抗CTLA-4抗体」の3剤併用を上回る組み合わせはこれまでありませんでした。

今回のCBT005を含む4剤併用は、その3剤併用を見出してから初めて、これを上回るデータを社内動物実験で示したものです。

がんが「治らない傷」と呼ばれているのは、初期消火にあたったお兄さんが「大丈夫、オレだけで消火できるから、T細胞や他の免疫援軍のみんなは来なくていいよ」という誤った消火作業終了指令を伝えてしまい、免疫抑制的な状態になったままだらだらと火が燃え続けてしまうからです。

CBT005がやっていることは、「初期消火に来たお兄さんの考えを変えさせる」というイメージです。
初期消火に来た細胞が「援軍不要」という指令を出すスイッチを「援軍必要」に切り替えるものです。

コンセプト的には「そんなことがもしできたらいいな」と多くの科学者が考えています。
しかし、もしそれを全身でやったら自己免疫疾患になってしまいますから、がんの局所でだけそれをやる難しさがありました。
今回、CBT005は、ひょっとしたらそれができたかもしれないというデータを示しています。

このコンセプトは多くの人が「できたらいいな」と考えてきたものなので、かなり早い時期からパートナーが見つかる可能性もあると期待して現在アライアンス活動を実施しており、初期的な感触としては手応えを感じています。