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武田薬品工業(株)【4502】の掲示板 2016/06/09〜2016/07/30

<日経>◇武田、研究拠点を集約 750億円投じ日米に
JMZ7305 : 2016/07/30 土曜日 00:41
 武田薬品工業は29日、世界5カ国に散らばる研究拠点を日本と米国の2カ国に集約す
ると発表した。英国、中国、ブラジルの研究機能を大幅に縮小。大型新薬の開発機能も
米国中心に変える。研究開発機能の再編に約750億円を投じる。拠点あたりの人員を増や
し、研究員同士の情報交換を活発化するなどして研究体制の最適化をめざす。
 武田の研究拠点は米国を中心に世界5カ国に11拠点ある。英国ケンブリッジにある研
究拠点は閉鎖し、機能を日米の拠点に移す。中国・広州とブラジル・リオデジャネイロ
にある拠点も大半の研究機能を日米に集約する。今後は米国のボストンと日本の湘南研
究所(神奈川県藤沢市)を中核拠点に位置づける。
 新薬の種を医療用医薬品に仕上げる開発機能はボストンの拠点が中核を担う。ボスト
ンで全体の開発設計をまとめたうえ、各国の市場特性をみながら日米欧などの開発拠点
と連携。有力な新薬を時間差なく世界中に供給できる体制をめざす。
 今回の再編にともなう費用は2016年度に最大約250億円、17年度に約500億円の計上を
想定する。拠点を閉めたり、世界中の研究員や研究設備を日米の拠点に移したりする費
用がかさむ。再編後は年間180億円のコスト削減効果を見込む。
 同日、16年4~6月期決算説明会に出席したクリストフ・ウェバー社長は「より良い
競争力のある新薬候補を生み出し、武田が世界をリードするために必要だ」と説明した
。英の拠点閉鎖と英国の欧州連合(EU)離脱問題は「全く関係がない」と強調した。
 ウェバー社長はトップ就任後、重点領域を「がん」「消化器」「中枢神経」の3つに
定めた。また「呼吸器疾患」事業の英製薬大手への売却など事業の選択と集中を急いで
きた。今年も特許切れ薬を実質売却したほか、試薬の有力子会社の売却を検討中だ。
 新薬の種を探す創薬研究は将来の競争力を左右する製薬会社の最重要分野だ。拠点の
集約により「3万分の1」ともされる創薬の成功確率を高める。研究開発体制の見直し
と並行して研究開発分野の絞り込みも検討する。