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(株)リミックスポイント【3825】の掲示板 2017/09/06

呑気にJアラート批判の日本人は日米開戦前夜にそっくりだ
窪田順生:ノンフィクションライター

専門家・インテリの予測ほど
アテにならないものはない

 それがよくわかるのが、末次信正・海軍大将が真珠湾攻撃の1年前に上梓した「世界戦と日本」(平凡社)である。このなかには、雑誌の企画で大学生たちが、末次大将を囲んで国際情勢を語り合うという「末次大将に大學生がものを訊く」が収録されている。

 東京帝国大学、早稲田、慶応という錚々たる大学の学生たちは、末次大将から、世界一といわれるアメリカ海軍が、帝国海軍をいかに恐れているのか、そしてソ連がドイツに牽制されて、日本に手を出しにくいという状況を説明されると、こんなことを言っている。

「欧州大戦は独伊の勝利で大體目鼻がつき、また日本が非常に手際よく新東亜の建設を完成致しますと、世界は日本、アメリカ、ドイツ、イタリー、ソヴィエットに分かれるやうな結果になると思ひます」(P.209)

 末次大将は渡英経験もあって、第一次世界大戦を目の当たりにして戦略を分析するなど国際派として知られた人物だ。そんなインテリに、「アメリカには戦争をするメリットがない」などと論理的な情勢分析をされて、学生たちは「なるほど」と素直に納得したのだ。

 冷静に考えてみれば彼らの姿と、「北朝鮮は金正恩体制の維持が目的なので、日本を攻撃などするわけがない」とおっしゃる専門家の解説に「なるほど」と素直に納得してしまう現代人の姿は、それほど変わらないのではないか。

 ジャーナリストのダン・ガードナーが自著「専門家の予測はサルにも劣る」(飛鳥新社)で体系的に分析をしたように、人類の歴史を振り返ると、専門家の予測ほどアテにならないものはない。

ttp://diamond.jp/articles/-/140441?page=3

(株)リミックスポイント【3825】 呑気にJアラート批判の日本人は日米開戦前夜にそっくりだ 窪田順生:ノンフィクションライター  専門家・インテリの予測ほど アテにならないものはない   それがよくわかるのが、末次信正・海軍大将が真珠湾攻撃の1年前に上梓した「世界戦と日本」(平凡社)である。このなかには、雑誌の企画で大学生たちが、末次大将を囲んで国際情勢を語り合うという「末次大将に大學生がものを訊く」が収録されている。   東京帝国大学、早稲田、慶応という錚々たる大学の学生たちは、末次大将から、世界一といわれるアメリカ海軍が、帝国海軍をいかに恐れているのか、そしてソ連がドイツに牽制されて、日本に手を出しにくいという状況を説明されると、こんなことを言っている。  「欧州大戦は独伊の勝利で大體目鼻がつき、また日本が非常に手際よく新東亜の建設を完成致しますと、世界は日本、アメリカ、ドイツ、イタリー、ソヴィエットに分かれるやうな結果になると思ひます」(P.209)   末次大将は渡英経験もあって、第一次世界大戦を目の当たりにして戦略を分析するなど国際派として知られた人物だ。そんなインテリに、「アメリカには戦争をするメリットがない」などと論理的な情勢分析をされて、学生たちは「なるほど」と素直に納得したのだ。   冷静に考えてみれば彼らの姿と、「北朝鮮は金正恩体制の維持が目的なので、日本を攻撃などするわけがない」とおっしゃる専門家の解説に「なるほど」と素直に納得してしまう現代人の姿は、それほど変わらないのではないか。   ジャーナリストのダン・ガードナーが自著「専門家の予測はサルにも劣る」(飛鳥新社)で体系的に分析をしたように、人類の歴史を振り返ると、専門家の予測ほどアテにならないものはない。  ttp://diamond.jp/articles/-/140441?page=3