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(株)ジーエヌアイグループ【2160】の掲示板 2015/07/19〜2015/07/25

【GNI考察(3)】
Esbrietと比較して売上が伸びていない理由は大きく2点あります。

1つは、中国市場全土に薬剤が浸透するのは時間がかかる、という点です。GNIからも発表がありましたが、中国は国土も広く、都市部等であっても浸透、熟知されるまでには時間を要します。中国各地で医師・病院・患者向けに商品紹介を行う必要があり、他国と比べても売上のピークが来るのは少し先になると考えられます。

とは言え、アイスーリュイの販売は国有企業である「中国医薬集団(中国シェアトップ)」が手がけており、その強固なネットワークを利用しての販促に期待は大きいです。また資料によれば、キーオピニオンリーダー医師に対する販売促進活動に限らず、15年度はインターネットや従来のメディアを駆使し、患者認知度向上努力を継続するとのことです。さらに863計画で執行役員に就任したルオ氏自身が積極的にプロモーション活動をされている点は他の企業にはない大きな強みです。

他国と比べると時間こそ要しますが、決算の数字を見ても分かる通り、決して薬剤が売れていないわけではなく、今後、徐々にシェアが拡大していくのは間違いないでしょう。

2点目は、保険適用です。
現在、アイスーリュイは保険が適応されておらず、患者の経済的負担が大きいことが障壁となっています。近年、中国では年収200万元(約3000万円)以上の富裕層が急速に増え、今や日本の2倍を超える500万世帯に迫る勢いとされていますが、薬剤を買うお金がない貧困層が多数いるのも事実です。

この点、GNIは医療保険リストが改定される場合、医療保険適用申請をするとしています。ルオ氏は株主総会で今年度の改定の可能性を示唆していましたが、もし保険収載となれば「患者数は劇的に増大する」とも明言しています。

もちろん、保険収載まで何も手を打たないというわけではなく、GNIも補助金プログラムを創設するなどして、一部負担のみでアイスーリュイを処方できるような取り組みも始めています。