・米国時間2020年4月17日に、Clinicaltrial.gov（臨床試験登録サイト）に、同社の主力開発品SB623（間葉系幹細胞を用いた細胞療法）の慢性期脳梗塞患者を対象としたPhase2b試験結果の詳細が開示された。主要評価項目としてFugl-Meyer Motor Scale（100点満点で運動機能を評価する指標）が使用されたが、SB623（250万細胞数）：SB623（500万細胞数）：Sham（未投与群）=+4.1点:+3.4点:+3.6点で、統計学的な有意差は確認できなかった（p=0.2959）。
ＳＭＢＣ日興証券からもレポートが出ていたので今日明日アップします。
目標株価はいつもかなり高く設定されていることを承知してお読みください。
サンバイオ（4592）
慢性期脳梗塞Phase2b試験結果詳細開示：ネガティブ
ＳＭＢＣ日興証券株式会社 株式調査部 2020年4月20日
投資評価「1」、目標株価3,300円、株価1,486.0円（4/17）業種格付け：医薬品「中立」田中智大/ 中沢安弘
・米国時間2020年4月17日に、Clinicaltrial.gov（臨床試験登録サイト）に、同社の主力開発品SB623（間葉系幹細胞を用いた細胞療法）の慢性期脳梗塞患者を対象としたPhase2b試験結果の詳細が開示された。主要評価項目としてFugl-Meyer Motor Scale（100点満点で運動機能を評価する指標）が使用されたが、SB623（250万細胞数）：SB623（500万細胞数）：Sham（未投与群）=+4.1点:+3.4点:+3.6点で、統計学的な有意差は確認できなかった（p=0.2959）。
・当イベントは、同社株価のダウンサイドリスクになろう。「Phase2b試験の主要評価項目が未達成」であることは2019年1月に開示されたが、詳細(Sham群との差、p値など)は公開されていなかった。当結果詳細は、SB623の投与群において、プラセボ群と比較して改善傾向がほとんど無いことを示している。これにより、プラセボ効果（比較的軽度の患者がSham群で改善する効果）が原因だった可能性が排除され、SB623の治療効果自体が限定的であるという可能性が高まった、と弊社では考える。
・弊社では、SB623の慢性期脳梗塞の開発成功余地を30%として業績予想に織り込んでいるが、今般の試験結果を鑑みて、今後業績予想を見直す可能性がある。