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相鉄ホールディングス(株)【9003】の掲示板 2021/07/10〜2023/02/28

相鉄・東急が23年春直結 相互乗り入れの裏側:その2
今回の東急と相鉄との相互直通運転に伴い、相鉄は20000系、21000系という車両を新たに用意した。両者の違いは20000系が10両編成を、21000系が8両編成をそれぞれ組むという点だ。
基本的には東横線・東京メトロ副都心線方面への乗り入れには20000系、21000系の双方とも、一方で目黒線・東京メトロ南北線方面への直通には21000系だけが用いられるとそれぞれ予想される。

さて、20000系、21000系を相鉄の他の車両と並べると、あまり鉄道車両に興味のない方でも一目で違いがわかるはずだ。何しろ、他の車両と比べて20000系、21000系はスリム、つまり車体の横幅が狭いからである。
幅の差はどのくらいかというと、20000系、21000系は2.77メートルであるところ、相鉄の他の車両は2.9メートルから2.95メートルまでと、13センチメートルから18センチメートルほど広い。側面を見ると、相鉄の一般的な車両は上部が広く、裾が絞られた形状をもつが、20000系、21000系は上から下まで一直線となっている。

20000系、21000系の車体の幅が狭い理由は言うまでもなく、東急の線路の都合によるものだ。東横線や目黒線の線路は、車両と線路脇に立てられた架線柱とか信号機との間隔が相鉄と比べて狭い。幅の広い車両が乗り入れるとこうした構造物などに接触する恐れがあるので、専用の車両を開発した。
なお、「小は大を兼ねる」ため、相鉄に乗り入れる東急の車両は新たに開発されず、副都心線や南北線との相互直通運転に使われている車両がそのまま用いられる。

梅原淳(うめはらじゅん)さんの記事より

1965年(昭和40年)生まれ。大学卒業後、三井銀行(現三井住友銀行)に入行、交友社月刊「鉄道ファン」編集部などを経て2000年に鉄道ジャーナリストとして活動を開始する。『JR貨物の魅力を探る本』(河出書房新社)、『新幹線を運行する技術』(SBクリエイティブ)、『JRは生き残れるのか』(洋泉社)など著書多数。雑誌やWEB媒体への寄稿、テレビ・ラジオ・新聞等で解説する。NHKラジオ第1「子ども科学電話相談」では鉄道部門の回答者も務める。