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プレシジョン・システム・サイエンス(株)【7707】の掲示板 2023/08/11〜2023/08/28

レカネマブは、こことは全く関係ないですが、その効果も「非常に小さい」なので、専門家たちの多くはあまり期待していないというのが現実。

「レカネマブ」は世界を変えるのか?

「現実世界」での「レカネマブ」の効果について、科学者や医師の間では議論が続いている。

同薬が病気の進行を遅らせたかは、患者の症状の評価で分かる。認知症は、健常から深刻な病状まで18ポイントの段階で評価される。「レカネマブ」を投与された患者は、そうでない患者と比べて0.45ポイント分進行が遅かったという。

スパイアーズ=ジョーンズ教授はこの結果に付いて、病気への効果は「小さい」と指摘。しかしその上で、「劇的ではないが受け入れたい」と話した。

「Alzheimer's Research UK」のスーザン・コールハース博士は、「ささやかな効果だが(中略)少しでも足がかりにはなる」と述べ、次世代の薬はもっと良くなるだろうと話した。

「レカネマブ」にはリスクもある。被験者の脳をスキャンしたところ、17%に脳出血が、13%に脳浮腫がみられた。全体では、被験者の7%が副作用を理由に「レカネマブ」の投与を止めざるを得なかった。

重要なのは、18カ月の臨床試験後にどうなるのかだが、その答えはまだ憶測の域を出ていない。

イギリスの国民保健サービス(NHS)でアルツハイマー病患者を診ているエリザベス・コートハード医師は、軽度の認知障害が始まった人は平均6年間、独立した生活ができると話す。

病気の進行が従来の4分の1遅れるなら、これがさらに19カ月延びることになるが、「どうなるかはまだ分からない」と、コードハード氏は述べた。

コールハース博士も、より長期間の試験で効果が高まる可能性は科学的に見ても十分にあり得るが、「決めつけることはできないと思う」と話した。

病気の進行を変えられる今回の薬の開発によって、医療機関にそれを使う準備ができているかという大きな問題があらわになった。

「レカネマブ」は、脳へのダメージが大きくなる前の、病気の初期段階に投与する必要がある。だが、記憶専門クリニックに紹介されて来る人のほとんどは、病気の後期に当たる。

つまり、患者は記憶に問題が生じた最初期に医療機関に来る必要があり、医師もそうした人々に脳スキャンや骨髄検査を受けさせてアミロイドを検査し、何らかの認知症を発症しているか判断しなければならない。認知症患者のうち、こうした検査を受けたことがある人はわずか1~2%だという。

コートハード医師は、「現在提供できる医療サービスと、病気の進行を変える治療を提供するために必要なこととの間には、非常に大きな隔たりがある」と説明。現時点では、大きな医療センターの近くに住んでいるか、私費で検査費を払える人しか恩恵を受けられないだろうと述べた。

一方で、アミロイドはアルツハイマー病を構成する複雑な要素の一部に過ぎず、治療の唯一の焦点にするべきではないと指摘する声もある。

認知症には免疫系と炎症が大きく関わっており、実際に脳細胞が死んだ部位からは、「タウ」という有害なたんぱく質が見つかっている。

スパイアーズ=ジョーンズ教授は、「私ならこの点に投資するだろう」と語った。

「我々は問題を十分に理解する手前まで来ており、10年後くらいにはより大きな変化をもたらすものを手に入れられるはずだと、非常にわくわくしている」