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(株)東芝【6502】の掲示板 2017/05/10

監査法人、17年3月期は変更せず 東芝、後任探し検討
2017/05/11 02:00 日経速報ニュース 1025文字
 東芝は2017年3月期連結決算の監査について、現在のPwCあらた監査法人を変更しない方針であることが10日分かった。両社は米原子力事業の損失計上時期などを巡って意見が対立。準大手の監査法人への変更を検討していたが、引受先が見つからなかった。前期決算について適正な監査意見を得るため、あらた側との調整を急ぐ。18年3月期については引き続き後任探しを進める。
 東芝とあらたは、米国で原子力事業を手掛ける元子会社ウエスチングハウス(WH、3月末に米破産法を申請済み)で発生した巨額損失の計上時期などを巡って意見が対立。当初2月に予定していた16年4~12月期決算の発表を2度延期した。4月11日に同決算を発表したが、あらたは決算書類などが適正かどうかが不明なことを示す「監査意見不表明」とし、両社の関係は悪化していた。
 東芝は利害関係のない準大手を中心に後任探しを進めていたが、交渉は難航。17年3月期決算の公表期限が迫っていることを考慮し、あらたに依頼することを決めたもよう。18年3月期は後任探しも同時に進める。
 東芝は今月15日をメドに、17年3月期の業績概要や監査法人問題の現状を公表したい考え。東京証券取引所は業績速報の役割を果たす「決算短信」を決算期末から45日以内に開示するよう上場企業に求めている。決算短信は監査法人の監査意見がなくても公表できる。東芝は前期業績の公表を東証ルールに間に合わせ、投資家や取引先などの理解を得たい考えだ。
 現在、東芝はあらた側に業績概要を発表することの是非を相談しているとみられ、15日に公表するかどうかはなお流動的だ。
 今後の焦点は6月末に提出期限を迎える「有価証券報告書」について、あらたから適正意見をもらえるかどうかに移る。東芝は東証から内部統制に問題があるとされる特設注意市場銘柄(特注銘柄)に指定されている。あらたが「不表明」とした四半期報告書は簡易的開示の性格が強いが、通期決算の有価証券報告書が適正意見を得られない場合は、東証が現在進めている特注銘柄の解除の判断にも影響する。
 関係者によると、17年3月期の東芝の監査を引き受ける条件としてあらたは追加調査の実施などを求めているもよう。適正意見の可否を巡り、あらたとの調整は長期化するとみられる。近く金融庁に有価証券報告書の提出期限を6月末から延期する申請を出す可能性があり、東芝関係者からは最終的な提出は9月ごろにずれ込むとの見方も出ている。