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コマツ【6301】の掲示板 〜2015/04/27

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◆2013/05/29 日経産業新聞 22ページ
シェア首位は日立・タタ連合、印「建機王」に挑むコマツ、南部チェンナイ拠点集約

日本の建設機械メーカー2社がインドで頂上戦を繰り広げている。日立建機がトップを走り、国内最大手のコマツが追う構図だ。29日にはインドのシン首相と安倍晋三首相の首脳会談が開かれ、電力開発や道路、鉄道などインフラ開発計画の協力について合意する。「ダントツ経営」を標榜するコマツは、インドの“建機王”日立建機を追い抜けるのか。

「インフラ部門への投資を歓迎する」。来日中のシン首相は28日、経団連などが主催する歓迎昼食会で日本企業への協力を要請した。経団連副会長でコマツ取締役相談役の坂根正弘氏はシン首相の隣に座った。昼食会は和やかな雰囲気で進んだが、坂根氏にとっては少々居心地が悪かったかもしれない。

インドでの油圧ショベルのシェアは4割弱を占める日立建機がトップ。コマツが2割強で2位につけ、3位が韓国の現代重工業だ。世界最大手のキャタピラーはトップ3圏外で、日立建機の健闘が光る。

インドではインフラ整備向けに需要が堅調との認識が広がる。新興大国のインドだが、電力や幹線道路、港湾などが整っていないのが弱点。今回の合意では、日系の自動車や電機メーカーも進出しているインド南部のチェンナイとバンガロールの間でインフラ整備と産業集積を進める計画がある。建機各社にとっては大きな商機だ。

日立建機は名門財閥系のタタ自動車と合弁会社を運営。本社をバンガロールに置き工場は3カ所ある。設立は2000年だが、技術提携は1983年に始めた。部品の現地調達などで生産コストの削減も進め、13年度の油圧ショベル生産台数は約5000台を見込む。

インドを世界戦略の重要地域と位置付ける日立グループの中でも、日立建機の存在感は大きい。昨年12月に日立製作所の全取締役がニューデリーに集結してインド事業の強化を誓ったが、その先兵役が日立建機だ。

追い掛けるコマツもインドでの建機需要の拡大を見込み、生産拠点の集約や販売・サービス体制の強化で攻勢を掛ける。

これまでバンガロールで油圧ショベルを、チェンナイで鉱山用ダンプトラックを生産。今後は大型港があり輸出拠点としても活用できるチェンナイに集約し、油圧ショベルの生産を順次移していく計画だ。都市部のバンガロールでは工場を拡張できないが、チェンナイなら余地がある。

コマツはインドの建設・機械大手ラーセン・アンド・トゥブロ(L&T)との合弁会社で油圧ショベルを生産、販売してきた。だが、4月に保有株式をL&Tに譲渡し、合弁関係を解消した。

それぞれの得意分野に注力するといい、今後も提携は続ける。製品はコマツが生産し、販売・サービスは現地にネットワークを持つL&Tが担うことで、インド国内でのシェア向上を狙う。既にインドからアフリカへ鉱山機械を輸出しており、将来は油圧ショベルなどへ拡大することも視野。追い上げ体制を着実に固めている。

インドで先行する日立・タタ連合をコマツは捉えられるのか。常に強気の坂根氏がシン首相に「うちが真の建機王になる」と語ったかどうかは定かではないが、両社のシェア競争が一段と激しくなるのは必至だ。

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