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富士フイルムホールディングス(株)【4901】の掲示板 〜2015/04/27

http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052970204162404580099132765336848
【サージェントコリータウン(リベリア)】リベリアの田舎にあるこの町では医師と同じくらいゴム製の手袋が不足している。だから、Melvin KorKor医師は赤ちゃんを取り上げるときには、手袋の代わりに両手をビニールの買い物袋で覆っていた。

 頭が痛いといって30代の女性が病院を訪れたとき、Korkor氏が運営する病院のスタッフはビニールで手を覆うことさえしなかった。看護師5人と検査技師1人、それに女性を助けた地元の女性1人が素手で女性の世話をした。
それから数週間のうちにその全員が死亡した。あとから分かったことだが、頭痛を訴えていた女性はエボラ出血熱に感染していたのだ。

 職場で握手したり汗が飛び散ったりしたときにうつったのだろう、Korkor医師もエボラウイルスに感染した。エボラ熱病棟に収容されたKorkor氏は同僚たちが出血し、死んでいくのを目の当たりにしながら、簡易ベッドの上で5日間、聖書を読み続けた。同じ病室では3人目の子どもを妊娠していた看護師Kou Gbanjahさんが息を引き取った。Korkor医師はGbanjahさんが「先生、私、もうだめです」と言ったことを思い出した。
Korkor医師は回復したが、病院は閉鎖された。エボラ熱が流行しているリベリア、シエラレオネ、ギニアでは何十もの医療センターが閉鎖されている。エボラ熱以外にも深刻な病気がまん延する国にとっては大打撃だ。世界保健機関(WHO)の推計によると、この地域で広がっているエボラ熱で1145人が死亡、感染した疑いのある患者数は2127人に上っている。内戦と貧困から立ち直り始めたばかりの西アフリカ諸国の経済は混乱に陥った。

 最前線で働く病院関係者によると、基本的な医療資材があれば感染の多くは避けられた可能性があるという。避けられなかったとしても、症状は抑えられていたかもしれない。その中でも真っ先に必要とされているのが使い捨てのゴム手袋だ。

 しかし、医療従事者は手袋を着用せずに多くの患者への対応を続けており、ウイルスに感染して死亡するリスクが大幅に高まっている。

 リベリア保健省によると、12日の段階で、少なくとも36人の医療従事者がエボラ熱で死亡した。ウイルスに感染したものの回復した多くの医療従事者やその同僚たちは精神的ショックを受けており、職場に復帰するよう説得するのは難しいかもしれない。