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(株)カイオム・バイオサイエンス【4583】の掲示板 〜2015/04/28

今日は引け後に「サプライズ」なIRが出ましたね(笑)
最初は私も希薄化によるネガティブな印象を持ちましたが、よくよくIR資料を読むと、完全ヒトADLibシステム(プロトタイプ)の完成を前提に、一気に成長を加速する戦略だということが分かり、逆に「ワクワク」してきました^^
以下、コメントします。

1.増資スキームのポイント
詳細はIRを読んでいただくとして、以下にポイントを挙げます。

・新規発行株式の数は426,000株(発行済株式総数の10.01%)で一定。
・発行価格は当初は11,730円だが、3/11以降は前週の株価の92%に修正される(上限17,595円、下限5,865円あり)。
・会社から毎日1,000株の権利行使を割当先に指示できる(一定の条件あり)。
・会社は払込価額と同額で新株予約権を買戻しできる。
・資金調達額は約50億円(1株当たり11,730円で発行した場合)
・割当日は3/4、権利行使期間は2013/3/4から2015/3/3まで

分かりやすく言うと、不特定多数を対象とした時価発行増資を毎日少しずつ一定の期間にわたって行っていく、というものです。

2.完全ヒトADLibシステム(プロトタイプ)との関係
完全ヒトADLibシステム(プロトタイプ)について、完成を断定はしていませんが、その完成を前提として次の戦略についていろいろと説明していることからも分かるように、プロトタイプの完成は「ほぼ確実」と考えて間違いないと思います。

社長の関心は、既にプロトタイプの完成から先に向かっています。
それも、私の想像をはるかに超える壮大な戦略です。
時価総額1兆5千億円の米リジェネロン越えを「本気で」狙っています。
以下の記述からも、会社の壮大な戦略が伺えます。

「当社が研究開発のビジネスステージから完全ヒトADLibシステムをハブとした独自のプラットフォームテクノロジーとパイプラインを有するグローバルファーマのビジネスステージへと移行するために必要不可欠な資金であります。」

3.開示の時期
今回の増資の開示について、「なぜ今なのか、なぜプロトタイプ完成の開示と同時ではないのか」という疑問を持たれた方もいるかもしれませんので、私見を述べます。

まず、一つ目の理由として、市場株価に会社の業績状況を適切に反映させるために、業績下方修正と四半期報告書の開示を先行させたのだと思います(9頁3-5行目参照)。

次に、二つ目の理由として、プロトタイプ完成の目処が立ったので、その開示のタイミングで増資を行うためには増資の開示を先行させる必要があるからだと思います。

すなわち、増資は割当日の2週間前に開示をする必要がありますが、その開示をプロトタイプ完成の開示と同日にしてしまうと、翌日から株価が急騰して出来高が急増したにも関わらず増資(権利行使)ができないという事態に陥ります。

それを回避するために、プロトタイプ完成の開示の2週間前には増資の開示をしておく必要があるのです。

逆に言うと、プロトタイプ完成の開示は割当日の3/4(月)から3/8(金)の週(の早い日に)出るものと思われます。

「早い日」という意味は、翌週の3/11(月)には前週の平均株価の92%に権利行使価格が修正されることから、その計算にプロトタイプ完成による影響を反映させるためです。
(そうしないと、3/11に非常に低い株価に修正される可能性があり、資金調達額が減ってしまいます。)

ここまで読めれば、3/4(月)頃にプロトタイプ完成のIRが出る可能性が高そうということが分かりますね(笑)

ちょっと長くなったので、この辺で終わりにします。
また、何かあれば書き込みします。

今回のIRは悪材料などでは全くなく、中長期的にはむしろ非常に好材料だと思います!

※リスクについても十分に検討の上、投資はご自身の責任と判断でお願いします。