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(株)ジャパンディスプレイ【6740】の掲示板 2020/10/22〜2020/11/01

ここに3Dブームの反省が生かされている。現時点で限定販売40台のうち半分の引き合いがあり、「大学や学校関係、企業の研究所からの問い合わせが多くて意外だった」(堀主査)と想定外の反応を喜ぶ。現実の物体はさまざまな方向へ反射光を放っており、人間は光線を両目でとらえることで立体感を得る仕組み。物体をディスプレーに置き換えて、その原理を再現したのがLFディスプレイだ。今回の製品は横軸69方向の光線を放つ仕様で、「目の前に物体があれば、こういう見え方をするだろうという光を出すディスプレーだ」と林研究主査は語る。ディスプレーに対して左から見れば物体の左側、右から見ればその逆側を表示する。69方向の画像が必要だが、実際のカメラで撮影するわけではなく、開発者などがつくった3DのCGモデルを仮想空間で撮影するためコンテンツ作成の手間は大幅に省ける。LFディスプレイの視域角度は100度で、見る位置に制約がなく多人数視聴も可能なのが特徴だ。一方、従来型の製品は、適視距離(30センチ―50センチメートル)を設定した上で左右の目に入る画像をそれぞれ表示する仕組みだ。そのため視聴者が前後左右に動くと、画像が二重に見えたり、本来と逆の目に入ったりする事象が起きて、十分な立体感を得られないケースが少なくない。LFディスプレイはディスプレーの前に遮光のバリアマスクを設置し、各光線の方向を制御している。林研究主査は「広い範囲で見える点を重視して、バリア方式を採用した。ただ、バリア方式は構造的に暗くなりがちだが、ディスプレーメーカーだからこそバックライトなどの部品調整で明るくできた」と胸を張る。
ソニーも31日に「空間再現ディスプレイ」発売
2020年は真の意味で「3D元年」と呼ばれる年になるかもしれない。この10年間の3Dディスプレーは医療や車載など一部用途に限られていた。JDIだけでなく、ソニーも裸眼で3D映像を楽しめる「空間再現ディスプレイ」を10月31日に発売する。こちらは搭載した画像センサーで検知した視聴者の目の位置に応じて映像を生成することで、専用メガネなしで立体感のある映像を表示する仕組みだ。JDIと技術方式は異なるが、3Dという言葉を前面に出していない点は共通していて興味深い。お互い切磋琢磨しながら、「3Dブーム」ではなく「3D市場」の立ち上げを目指す。ニュースイッチオリジナル