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ブライトパス・バイオ(株)【4594】の掲示板 2018/01/09

平成 29 年7月 24 日
国立大学法人 東京大学
ブライトパス・バイオ株式会社
iPS 細胞由来の若返り抗原特異的 T 細胞に関する基本特許が国内で成立
国立大学法人東京大学(所在:東京都文京区、総長:五神 真)医科学研究所の中内啓
光教授等の研究成果から生まれた、「抗原特異的T細胞の製造方法」が、日本国内におい
て平成 29 年7月 19 日付で特許登録となりましたのでお知らせいたします。なお、当該特許はブライトパス・バイオ株式会社(本社:福岡県久留米市 代表取締役社長:永井健一)の連結子会社である、株式会社アドバンスト・イミュノセラピー(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:永井健一)に独占的実施権を付与して共同研究を実施していることから、本学ならびにブライトパス・バイオ株式会社との共同で発表いたします。


1.特許の概要
特許番号 P6164746
発明の名称 抗原特異的T細胞の製造方法
特許権者 国立大学法人 東京大学
実施権者 株式会社アドバンスト・イミュノセラピー
2.特許登録となった技術・方法の具体的な内容
T細胞は、病原体やがんに対する獲得免疫の中心的な役割を果たす細胞で、特に、細胞傷害性T細胞(CTL)は、ウィルスや腫瘍由来の抗原ペプチドを認識し、この抗原を持っている細胞だけを特異的に攻撃します。この度の特許は、このような特定の抗原だけを攻撃するヒトT細胞から、iPS 細胞(注 1)を経て、再分化させて CD8(注 2)シングルポジティブ細胞または CD4(注 2)シングルポジティブ細胞を作り出し、元のヒトT細胞と同
じ TCR 遺伝子(注 3)の再構成パターンを有するT細胞の出現頻度を極めて高くすることを技術的特徴としています。


これまで、体外で機能性の高い CTL を大量に確保するために、一旦 iPS 細胞へ初期化して再分化させる方法が検討されてきましたが、再分化の効率性に課題がありました。本特許の技術は、その課題を解決するものです。


近年、がん免役細胞療法の一つとして、がん患者自身の末梢血中のT細胞を加工・培養して投与するT細胞療法の研究開発が進んでいますが、患者末梢血から採取した時点や体外で処理している時点でT細胞が疲弊して機能性が落ちるという問題を抱えています。この問題に対し、本特許発明は一度 iPS 化を経ることで抗原特異性を保持したまま生物的活性の面で“若返った”T細胞の量産が可能となるため、より治療効果のあるT細胞療法の創生につながることが期待され、新たながん免疫細胞療法のための製造技術の確立に道筋をつけるものと考えられます。