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(株)商船三井【9104】の掲示板 2022/11/12〜2022/11/15

本日の日経新聞です。

LNG船の発注、22年過去最多 ロシア産ガス代替需要で

世界で液化天然ガス(LNG)タンカーの発注が急増している。2022年は既に前年を上回り過去最高となった。欧州で天然ガスをロシア産から他地域に切り替える動きが広がるほか、ガスは脱炭素社会への移行で需要増が続くことも拍車をかける。船の総数は数年後に約2割増える。世界的なインフレで船の建造費は高騰しており、輸送コストの高止まりが当面続く。

主因のひとつがロシア産天然ガスの調達不安だ。国際エネルギー機関(IEA)によると、21年は欧州連合(EU)のガス輸入のうち4割程度がロシア産だった。

欧州がパイプラインでのロシア産の調達を絞れば、米国や西アフリカ、中東などからの海上輸送を増やさざるをえない。商船三井の浜崎和也執行役員は「現在のLNG船の輸送量は世界で3.7億トン。欧州がパイプライン経由で購入する天然ガスはLNG換算で年間約1.2億トンのため、現状ではまかないきれない」と話す。日本郵船の長沢仁志社長も「(仮に)1億トンのLNGを運ぶには、単純計算で100隻程度の追加需要が出てくる」と話す。

日本勢では日本郵船と川崎汽船が両社の出資する合弁会社を通じ、カタールエナジー向けにLNG船を計12隻発注すると発表。商船三井も計7隻の発注を決めた。

世界的な脱炭素の潮流もLNG輸送には追い風だ。国内海運大手の担当者は「これからはインドや東南アジアといった新興国でも石炭からのエネルギー転換が進み、LNGの重要性が一層高まる」と指摘。これに連動してLNG船の需要が増えると予測する。

世界規模でLNG船の発注が急増するなか、各社の頭を悩ませるのが鋼材高が引き起こす建造費の高騰だ。LNG船は一般的にばら積み船の2倍ほどの価格帯といわれる。国内海運大手の担当者によると「これまで1隻あたりおよそ2億ドルだったが、2億4000万ドル程度まで上昇している」という。