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(株)商船三井【9104】の掲示板 2022/09/15

>>918

テレワークさんへ

「インフレなんて金利で抑えられる。

だからって景気後退になるんかね」


正統派経済学の論説や各国中央銀行の政策とは異なり、インフレは基本的に金利で抑えることは出来ません。
とりわけ、コストプッシュ(供給サイド要因)で起きているインフレの場合、逆にインフレに拍車をかけてしまう誤った政策です。
期待インフレ率が金利以上であれば、儲けが期待できるので投資を手控える理由がありません。

もっとわかりやすく考えるなら、融資の金利が上がるということは、借り主の企業にとって、コストアップをもたらす変動であるとの理解が重要です。

金利上昇は企業経営にとって購入原材料が上がったのと同じですから、これまでと同じ利益率を達成しようと考えるのなら、販売価格を上げなければなりません。
経済社会の状況から販売価格を上げられると踏んだら、融資を受け投資することもいとわないでしょう。そうなると、金利を引き上げもインフレは抑制できません。

デマンドプル(需要サイド要因)で起きているインフレなら、金利上昇で住宅や自動車の購入を控えることでインフレが抑制される可能性があります。
供給サイドのコストアップ=販売価格引き上げと需要サイドの借り入れ抑制のせめぎ合いでインフレの動きが決まります。

インフレ抑制は、供給力アップが第一で、貨幣供給量を抑える融資規制や財政支出の抑制によって行われるべきものです。
(この銘柄の配当原資でもあるコンテナ運賃急上昇は、米国インフレ昂進の大きな要因)

金利は融資を受ける供給サイドにとってコストなのですから、インフレを抑制したければ、金利を下げ通貨供給量を抑えるという政策が正解です(笑)。


「だからって景気後退になるんかね」には、米国のように賃金が後追いでも上昇していくなら、実質GDP指標は悪くても、供給サイドの景況感として景気後退になるわけではないと思っています。
現状で、米国の多くの企業経営者は不況感を持っていないはずです。

コストは上がったのに、販売価格は思うほど上げられないという状況が最悪です。(日本は?笑)