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鴻池運輸(株)【9025】の掲示板 2018/07/11〜

>>83

トラック運賃、一段高
運転手確保へコスト転嫁
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企業間物流に使う貸し切りトラックの運賃が上昇している。深刻な運転手不足に対応し、残業時間の削減など働き方改革の動きが拡大。コスト上昇分を転嫁しようと運送会社が運賃を引き上げ、荷主も輸送手段を確保するため受け入れている。年末の繁忙期を迎えて極端な高値も出てきた。

新規受注の余力がない運送業者が多い

貸し切りトラックは荷主が日時を指定して貨物を目的地まで運ぶ。大口荷主向けの東京発大阪行きチャーター料金は10トン車で片道8万~9万5千円程度と前年同期比1割高い。急を要する荷物では「普段の倍の運賃で構わないという荷主も多い」(中堅運送業者)。
慢性的な運転手不足が背景にある。「自動車運転の職業」の10月の有効求人倍率(パートを含む)は3.01倍。「求人を出しても問い合わせも来ない。せめて今いる運転手に辞められないようにしなければ」と都内の中小業者は嘆く。
人材を集めるには残業時間削減など働き方改革が急務だが、手取り収入が減れば離職が広がりかねない。求人コストに加え、人材をつなぎ留めるための賃上げコストが増加。原資確保のため、荷主に転嫁値上げを求める動きが広がる。
中小運送会社が多い貸し切りトラックの契約では運賃引き上げに応じる荷主が少なかったが、近年の運転手不足で状況は一変した。「製品や部品を運んでもらうため、ある程度の負担は仕方ない」(大手電子機器メーカー)との声も多い。
宅配便など個人向け荷物も増える年末を迎え荷主の懸念は募る。キリンビールは繁忙期の12月下旬の輸送を多くの運送会社に委託している。「昨年よりトラック確保が難しい。運送会社から運転手の拘束時間を短くしてほしいとの要望も多い」(キリングループロジスティクス=東京・中野)
グループで約1350台を運行する富士運輸(奈良市)は新規の輸送依頼をほぼ断っている。荷物輸送の仲介サイトを運営するトラボックス(東京・渋谷)では、運びきれない荷物を同業他社に委託する例が拡大。12月の委託件数は前年比3割ほど多い