ここから本文です

住人憤り「補償あるのか」…オーナーらも非難

 賃貸住宅大手「レオパレス21」で7日、建築基準法の規定を満たさないアパートが新たに明らかになった。対象は33都府県の1324棟に及び、補修工事のため最大で約1万4400人の住人が転居を迫られる見込みだ。度重なる不祥事で入居率の低下も懸念される。住人やオーナーからは憤りや不安の声が上がった。

 同社は昨年5月、手がけたアパートの一部で、延焼や音漏れを防ぐため天井裏に設置されているはずの壁がないことなどを公表。これを受け、全国の計3万9000棟あまりを調査しており、1996~2001年に建てた物件で耐火性能を満たしていないなどの新たな不備が判明した。

 県内の101棟に不備が見つかった静岡県。昨夏から三島市のアパートに住む会社員男性(24)によると、隣室との壁は遮音性が不十分で、話し声やせき、洗面台の水音さえ聞こえるという。

 男性のアパートは96年の建築だが、該当するかどうかの連絡は受けていない。同社は対象物件の入居者の引っ越し費用を負担するとしているが、男性は「もし該当物件だった場合、引っ越し準備で仕事を休むことにもなるだろう。その補償までしてくれるのか」と怒りをあらわにした。

 同社は土地所有者らにアパートを建ててもらい、管理の委託を受けるなどのビジネスモデルを取っている。

 三重県内の物件を所有する男性オーナーは「自分の物件が該当するかどうかまだ連絡はないが、突然の発表に驚いている。全国のオーナーたちの信頼を裏切る行為だ」と厳しく非難。「自らの利益ばかりを追い求める姿勢で、下請け任せのずさんな建築が行われていたのではないか」と話した。