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(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ【8306】の掲示板 〜2015/04/28

>>346304

◆2013/06/22 日本経済新聞 朝刊 1面に掲載

三菱UFJフィナンシャル・グループは、タイ大手のアユタヤ銀行を買収し、子会社にする。経営陣を派遣して個人から法人まで幅広い分野の総合金融サービスをタイで提供する。買収総額は4000億円規模になる見込み。邦銀がアジア大手銀の直接経営に乗り出すのは初めて。日系企業の進出支援が中心だった国際展開は新たな段階に入る。

TOB(株式公開買い付け)を実施し、アユタヤ銀株を25%保有する米ゼネラル・エレクトリック(GE)などから51%以上の買い取りをめざす。テレビ局などを展開するオーナー財閥のラタナラック家は株保有を続ける。GEやオーナーらと詰めの協議に入っており、7月初めにも正式合意する。

アユタヤ銀の時価総額は約6000億円。株価に一定割合を上乗せして過半を出資する一般的なケースを想定すると、買収総額は4000億円程度になる。邦銀のアジアでのM&A(合併・買収)では過去最大。海外全体でも2008年に決めた三菱UFJによる米モルガン・スタンレーへの出資(約9000億円)に次ぐ大型案件となる。

アユタヤ銀の総資産は約3兆4000億円。個人ローンやクレジットカードの取り扱い、中小企業取引に強い。三菱UFJは買収により拠点網や顧客基盤を一気に広げる。タイではいまでも三菱UFJは外銀で最大の貸出残高を持つが、その規模も4・5倍に増える。

タイに支店を持つ外銀は現地銀に出資できない規制があり、三菱UFJのバンコク支店はアユタヤ銀に統合する方向だ。08年に米中堅銀行ユニオンバンクを完全子会社化し、堅実な経営で規模を広げてきた。米国で培った外銀経営のノウハウをアジアでも生かす。

タイは約4000社の日系企業が進出。東南アジア諸国連合(ASEAN)の輸出基地で、消費の担い手となる中間層も増えている。今後成長が期待できるカンボジア、ラオス、ミャンマーといったメコン川流域の中核地でもある。充実するネットワークを使い、日系企業向け支援の強化だけでなく、中小企業貸し出しや住宅ローンなどアジアの内需を掘り起こす。

かつて邦銀のアジア業務は、現地進出した日系企業向けの融資や貿易決済が中心だった。経済の成長に伴い地場企業との取引が拡大。三菱UFJはアジア収益の6割近くを非日系企業との取引が占める。世界の主要金融機関と比べて充実した資本を成長市場に投じて攻勢をかける。

アジア戦略をめぐっては、三菱UFJが5月にベトナム2位の産業貿易商業銀行に約600億円を出資したほか、三井住友銀行はインドネシアの年金貯蓄銀行に1500億円を出資すると発表した。金融分野は資本規制が厳しく、これまで一部の小規模銀行を除いて出資比率は50%以下にとどまっていた。

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  • >>361750

    ◆2013/06/22 日本経済新聞 朝刊 5ページ
    三菱UFJ、現地企業や個人に融資、直接経営、人材の確保課題。

    三菱UFJフィナンシャル・グループがタイ大手銀行を買収すれば、邦銀がアジアの大手銀行を直接経営する初のケースとなる。3メガバンクのアジア展開は現地に進出する日系企業への資金供給が主力だったが、アジアの生活者から預金を集めて現地の個人や企業に融資する新たな段階に入る。

    3メガの日本国内での融資は横ばいが続いているが、海外での貸し出しは前年比2割増のペースで伸びている。邦銀は低利マネーを長期間貸し出す事業融資を得意としており、アジアのインフラ整備などの資金供給源となっている。

    ただ、アジアでの融資はドル建てや現地通貨建てが大半。邦銀は円資金を豊富に抱えるが、融資の拡大には預金などを集めて外貨を手厚く確保する必要がある。アジアでは金融事業の規制が厳しく、邦銀の現地事業も支店数が制限される。店舗網を持つ現地銀行を買収するのも困難で、M&Aは少額出資にとどまってきた。

    三菱UFJはすでに米国には完全子会社の現地銀、ユニオンバンクを傘下に持つ。

    アジアでも直接経営する子銀行を確保できれば、世界の主力市場で多様な資金を供給できる本格的な国際銀行に成長できると判断した。タイでこれまで運営してきた支店と統合して現地規制もクリアする。

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