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菱洋エレクトロ(株)【8068】の掲示板 2015/04/29〜2020/03/11

。資料の提示のみで新製品の説明を済ませるケースが大半だ。社内会議の時間すら惜しむのは、他社が同様の製品を出すまでに1つでも多く売るため。縦割りを徹底し、「新製品を高速サイクルで作り続ける」と、本社勤務の社員は話す。
高速サイクルの背景にあるのが、1974年の設立時から一貫するファブレス経営だ。生産委託先との取引は現金決済を採用する一方で「キーエンス向けの製品が大半を占めるようにして、仕入れ値も品質もしっかりとコントロールする」(別の営業担当者)。
故障などトラブルがあれば部品を即日配送する仕組みも好評だ。キーエンスが大量の在庫をあえて抱える格好だが、「顧客の大半はいざというときの納入スピードを重視する。キーエンスの機器が多少高くても気にしない」(同)。
19年3月期の海外売上高は11%増え、全体の53%を占めた。直販体制を生かして中小規模の案件も積極的に受注したことで、FA関連の競合が振るわなかった中国市場でも増収増益だった。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の小宮知希シニアアナリストは「キーエンスの海外販売先は約8割がローカル企業とみられ、競合は限られる」と分析する。
中国などでは中小企業の自動化が始まったばかりで、センサーを売り込む余地が多く残されている。単なる機器売りではなくシステム販売で高い利益を稼ぐには、顧客のニーズを深掘りし続ける必要がある。今後も成長を続けるには海外での人材確保と営業強化が欠かせない。