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(株)スリー・ディー・マトリックス【7777】の掲示板 2022/01/20

広島 NEWS WEB
「中皮腫」治療へ 広島大学グループが新たな抗がん剤開発
01月20日 19時00分

アスベスト特有のがん「中皮腫」の治療に向けて、広島大学の研究グループは、がんを作り出すとされる「がん幹細胞」を狙った新たな抗がん剤を開発し、今月から患者での治験を開始したと発表しました。

アスベストを吸い込むことで肺などに発症する中皮腫は、発症してからの余命が短く、治療が難しいとされるがんの1つです。
広島大学大学院の田原栄俊教授らの研究グループは、がんを作り出し薬剤が効きにくいとされる、「がん幹細胞」というおおもとの細胞を狙った新たな抗がん剤を開発しました。
抗がん剤に含まれる「マイクロRNA」という物質の1つが、がん幹細胞の生存に関わる遺伝子に作用して破壊する仕組みだということで、人工的に中皮腫を発症させたマウスに投与したところ、腫瘍が小さくなり、延命の効果が確認できたということです。
研究グループでは、今月12日から実際の患者に投与する治験を開始していて、安全性や有効性などを詳細に確認した上で、早ければ2026年に製造・販売に必要な申請を行いたいとしています。
厚生労働省によりますと、建設現場などでアスベストを吸い込み、中皮腫になったとして労災と認定された人は、昨年度、全国で607人にのぼり、このうち広島県は43人でした。
アスベストは、1990年代にかけて幅広く使用されてきましたが、吸い込んでから健康被害が起きるまで数十年の潜伏期間があるとされ、今後も患者が多く出てくるとみられています。
田原教授は「社会的な意義が非常に大きい治療法だと思っている。ほかのがんにも効果が確認されていて、今後、さらに研究を進めていきたい」と話していました。