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(株)スリー・ディー・マトリックス【7777】の掲示板 2015/12/23〜2016/01/17

第3四半期、第4四半期の3DMの動向には目が離せない展開が予想されますが、
注目のTDM-621の欧州販売パートナー締結に関しては、多様な術式にも対応できる製品の優位性が鍵になると考えています。
欧州における止血材シェアの7割以上は心臓血管外科、心カテーテル、腹腔鏡・内視鏡など専門性が高く医療器材が多用される特殊な術式分野であり、これらの分野では「術野の視認性・操作性・非侵襲性」等の一般的な止血材優位性基準以外に「液状で垂れない・凝固クロットを作らない・瞬時に止血される・凝固因子を必要としない・ワーファリンなどの影響を受けない」等の評価も重要な要素になります。
TDM-621はこの分野では競合する止血材が少なく、使用した医師からの評価も高く、かつ多くの点で優位性が認められています。
また締結企業が、心臓血管外科・心カテーテル分野に強みのあるMaquetやGE、世界的な内視鏡関連機器・内視鏡デバイスメーカーであるBoston Scientific等の専門性の高い医療機器メーカーであれば、臨床の多様な要望にも対応でき信頼性が高まることになります。
優れた製品は必ず市場に投入されます。
今回、TDM-621の欧州における販売パートナー締結が成される事により、資金需要の危惧もなくなりアメリカ・日本での治験開始も予定通りに進捗できる事から、個人的には今回は会社側も不退転の覚悟で販売締結を決めてくると考えています。

また、来期以降の注目されるパイプラインである創薬事業では、
特に臨床からの要望が強い「核酸医薬」・「内視鏡のESD後の食道狭窄予防」は、既に医師主導の臨床治療も行われており、一部は学会等でも良好な結果が発表されているなど、国内では最先端を独走している事業です。来期以降にはメガファーマへのライセンスアウトが顕在化してくると考えています。

最先端の遺伝子治療である「核酸医薬」は、正常細胞への侵襲が無く、その汎用性の高さから、今まで治療困難とされてきた様々な疾患への臨床応用が強く期待されています。さらに製造工程がシンプルで、安く大量に製造できることが大きな利点で、「数カ月の延命に数百万円かかる高額医療費が最大のネック」という現在の分子標的薬・抗体医薬品の最大の欠点が解決できます。
数十兆円規模といわれる「核酸医薬」市場マーケットを背景に、世界中の研究機関・アカデミア・メガファーマなどにおいて、すでに同定されている核酸シーズは数百種類ともいわれています。
3DMのDDSであるA6Kは、他のカチオン性DDSにみられる細胞毒性が低く軽微で、かつsiRNA、miRNA、アンチセンス核酸、デコイ核酸などの多様なシーズに活用できるトランスフェクション剤であり、将来の大型事業候補として共同開発先の選定などを進めていくことにより、3DMの来期以降の業績にかなりのインパクトを与える事は確実と考えられます。