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(株)三井E&S【7003】の掲示板 2021/08/28〜2021/11/03

現在、世界のアンモニア(窒素)生産はUSGSのデータを元にすると2020年基準で1億4,400万トン、そのうちの8割が農作物の肥料向けに用いられている。

もしこれを肥料ではなく燃料として用いた場合、かつてトウモロコシでエタノール需要増加が価格を押し上げたのと同じように、アンモニアの価格が構造的に上昇する展開が予想される。日本の大手電力会社が全てアンモニア20%の混焼を行った場合、年間のアンモニア消費量は2,000万トンになると試算している。これだけでも世界の供給量の13.9%に相当する(経済産業省のホームページではアンモニアの世界生産を2019年基準で年間2億トンとしているため、供給量の10%に相当する)。この場合、肥料の代替が進まなければ農家の肥料コスト負担が増加し、農産品の生産コストを大きく押し上げることになる。これは構造的に穀物の生産コストを押し上げ、消費者が購入する最終価格も押し上げることになるだろう。

現在の流れが続くのならば、構造的な価格上昇リスクへの備えが必要になると予想される。