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(株)アバールデータ【6918】の掲示板 2018/10/11〜2019/02/07

老朽インフラ、AIが判断 熟練技術者から学習 官民で開発、補修費用の圧縮ねらう

国土交通省は道路橋やトンネルなどの老朽インフラの補修コストを抑えるため、熟練技術者の技を学習した人工知能(AI)を活用した新システムを官民で共同開発する。ドローンなどが設備の状況を撮影した画像に基づきAIが補修の必要な損傷を検出する。老朽インフラの点検や改修は40年間で500兆円以上の投資が必要との試算もあり、効率化をめざす。

https://www.nikkei.com/content/pic/20181214/96959999889DE1EAEBE2E7E0E3E2E3E1E3E0E0E2E3EA9797EAE2E2E2-DSKKZO3892162013122018EE8000-PB1-2.jpg

国内では戦後から高度成長期にかけて整備された公共インフラの老朽化が進んでいる。73万カ所ある道路橋のうちの25%、1万超あるトンネルの20%、5千の港湾岸壁の2割弱は建設から50年以上たつ。老朽インフラを単純に補修すると仮定すると、40年間で必要な費用は547兆円との試算がある。工事の必要性が高いインフラをどう選別するかが課題だ。

老朽インフラを点検し、補修箇所を効率的に特定する新たなシステムを構築するため、電機メーカーなどの民間企業と、国交省が所管する国立研究開発法人、土木研究所が連携する。このほど共同プロジェクトを立ち上げた。

開発するシステムでは、道路や橋など全国のインフラ設備について、ドローンや作業員が撮影した膨大な画像をまとめて分析する。AIが設備の状態を高い精度で読み取り、補修が必要かどうかについての技術者の判断をサポートする。

2種類のAIシステムの開発が必要で、1つ目は「点検AI」。画像などのデータからひび割れや腐食などの状況変化を検出する。過去のデータと比較して損傷の兆候を見つけ出す。

2つ目は「診断AI」で、点検AIが出した結果を基に損傷の種類を特定し、各インフラの今後の状態の変化を予測。補修の必要性や緊急性のほか、具体的な対処法などもはじき出す。