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マクセル(株)【6810】の掲示板 2019/07/02〜2019/07/30

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買収が一巡したところで、利益還元の検討を始めた。ベースになったのは、21年3月期に自己資本利益率(ROE)6.5%程度、営業利益100億円を目指す経営計画だ。純利益の目標は公表していないが、70億円が目安になる。すると自己資本が約1100億円弱ならROEの目標を達成できるため、19年3月期末の1230億円よりスリム化する必要がある。20年3月期の純利益計画は30億円で、来期分とあわせて100億円も還元に回せる。合計で約230億円強が当面の株主還元になるとの計算だ。

株主還元には自社株買いも考えられるが「当社の株は流動性がそれほど高くないうえ、あまり長い期間をかけたくなかった」(勝田社長)。半年間で買い付けられる株式を50億円と想定。期間は余裕をみて7月1日から20年3月末とした。

普通配当は継続的に払うことが重要とみている。配当性向3~4割を目安にすると、19年3月期と20年3月期の普通配に約40億円を要する。残る額の大半を一時的な配当として「中長期の投資家に向けて出したつもりだ」(勝田社長)という。

特別配を発表した次の営業日である5月7日、マクセルHD株は一時17%上昇した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の内野晃彦氏は「継続的にROEを意識する経営方針が示された」と評価する。南青山不動産は段階的に売却に動き、直近では6%台まで保有比率を落とした。

株価は配当の権利付き最終売買日となった6月25日には先回り売りが広がり6%安、権利落ちの26日にはさらに13%下げた。28日終値の1473円は、大還元を発表する前より1割安い。

これから必要なのは着実な業績の改善だ。経営計画では、車載電池や有機ELの製造に使うパネルマスクなどを伸ばす戦略を掲げる。光学技術を生かして自動車用のヘッドアップディスプレーの実用化も目指している。それでも21年3月期営業利益の市場予想平均(QUICKコンセンサス)は80億円。会社計画を下回っている。

過去に積み上がった資本に別れを告げたマクセルHD。次なる課題は明白だ。