不二サッシ(株)【5940】の掲示板 2018/06/07

医療用マグネシウム設備　７月稼働　不二ライトメタルが25年にも量産・販売

　金属製品製造の不二ライトメタル（長洲町）は７月から、次世代の医療用素材として期待されているマグネシウム合金の研究設備を稼働させる。血管を広げるステントなどの用途を目指しており、２０２５年にも販売を始める。

　３億円を投じて、溶解・鋳造から加工まで一貫して製造・供給できる設備を導入した。今後、量産体制を整え、臨床試験などに進みたい考えだ。

　同社は、人の体内で安定的に分解・吸収されるマグネシウムの性質に着目。ステントや縫合用の素材などに使っても、体内に異物として残り続けることがなく、炎症リスクを抑えられる効果が期待できるという。

　同社の説明によると、マグネシウム合金を使ったステントは（１）厚さ１２０ミクロン以下ながら強度がある（２）血管の細い部分にも運べて血流を妨げない（３）特殊な表面処理で体内に溶ける期間を自由にコントロールできる－などの強みがある。

　同社は「ステントだけでも世界市場は５千億円規模」とみており、強みを生かして医療用素材分野に食い込み、「３割のシェア獲得を目指したい」としている。（川崎浩平）

(2018年6月6日付　熊本日日新聞朝刊掲載)

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