投稿一覧に戻る (株)メドレックス【4586】の掲示板 2017/03/16〜2017/03/29 422 さくらさくら 水色の下着 2017年3月22日 12:49 Opioid系経皮吸収剤の、知れば知るほどへこむ話。 Opioid経皮剤の開発には膨大な時間とお金がかかります。Opioid系鎮痛剤の貼付剤はフェンタニルパッチが有名ですが、アメリカではもう一つbuprenorphineの経皮剤も既に上市されており広く使われております。 この薬を開発したのはPurdue社。商品名はButransです(日本やEUではNorspan?)。 NDA申請は505(b)(2)「簡易申請」に準じて、非臨床試験は既に他社が行った他剤形のものを活用し、Subtexという経口剤からの「剤形変更」という形でDNA申請を行いました。 さて、この時Purdue社は何本の後期臨床試験、つまりPhase II & Phase IIIを実施したと思いますか???Buprenorphineは中枢神経系に働くopioid agonistですから、当然その血中濃度から薬効は推定されるわけですが。。。 FDAからの要求を含めますと、Purdue 社が行った後期臨床試験の数は実に24本です。このうちの4本は、投与期間が1年以上に及ぶ膨大な長期投与試験です。まあ、Phase I のPK試験だけで19本やらされたわけですから、米国FDAがopioid系鎮痛剤に対して如何に厳しいかが分かりますよね。FDA のハードルは世界で一番高いです。その厳格さにかけてはPMDAの比ではない。これ本当だよ。FDAの職員は学会の理事会などでは軍服に似た制服を着用することがありますが、胸の金バッジはだてに輝いているわけではない。アメリカの誇りだよ。 この板にはanaさんをはじめ、オキシコドンのテープ剤の早期承認に期待する方も多いともいますが、そのNDAは非常に長く遠いところにあると思います。開発費もゆうに100億円は超えるでしょう。NASDAQを震撼させた新規の依存性の少ないopioidが出てきた今、そのお金をポンと出してくれる提携先が見つかるといいですね。 ふ。ふ。ふ。 そう思う12 そう思わない7 開く お気に入りユーザーに登録する 無視ユーザーに登録する 違反報告する 証券取引等監視委員会に情報提供する ツイート 投稿一覧に戻る
Opioid系経皮吸収剤の、知れば知るほどへこむ話。
Opioid経皮剤の開発には膨大な時間とお金がかかります。Opioid系鎮痛剤の貼付剤はフェンタニルパッチが有名ですが、アメリカではもう一つbuprenorphineの経皮剤も既に上市されており広く使われております。
この薬を開発したのはPurdue社。商品名はButransです(日本やEUではNorspan?)。
NDA申請は505(b)(2)「簡易申請」に準じて、非臨床試験は既に他社が行った他剤形のものを活用し、Subtexという経口剤からの「剤形変更」という形でDNA申請を行いました。
さて、この時Purdue社は何本の後期臨床試験、つまりPhase II & Phase IIIを実施したと思いますか???Buprenorphineは中枢神経系に働くopioid agonistですから、当然その血中濃度から薬効は推定されるわけですが。。。
FDAからの要求を含めますと、Purdue 社が行った後期臨床試験の数は実に24本です。このうちの4本は、投与期間が1年以上に及ぶ膨大な長期投与試験です。まあ、Phase I のPK試験だけで19本やらされたわけですから、米国FDAがopioid系鎮痛剤に対して如何に厳しいかが分かりますよね。FDA のハードルは世界で一番高いです。その厳格さにかけてはPMDAの比ではない。これ本当だよ。FDAの職員は学会の理事会などでは軍服に似た制服を着用することがありますが、胸の金バッジはだてに輝いているわけではない。アメリカの誇りだよ。
この板にはanaさんをはじめ、オキシコドンのテープ剤の早期承認に期待する方も多いともいますが、そのNDAは非常に長く遠いところにあると思います。開発費もゆうに100億円は超えるでしょう。NASDAQを震撼させた新規の依存性の少ないopioidが出てきた今、そのお金をポンと出してくれる提携先が見つかるといいですね。
ふ。ふ。ふ。