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(株)UMNファーマ【4585】の掲示板 2016/04/13〜2016/05/13


厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は30日、抗菌薬のリフキシマ錠200mg(一般名リファキシミン)の製造販売承認の可否について、継続審議とすることを決めた。一部の委員から、同錠の投与による薬剤耐性に懸念を示す意見が出たためで、同部会では、同錠の耐性に関するデータが集まり次第、再審議する予定。【松村秀士】

 肝硬変などで肝機能が低下すると、血液中のアンモニア濃度が上昇して脳にダメージを与える肝性脳症が生じることがある。リフキシマ錠は、肝性脳症における高アンモニア血症の改善に効能・効果があり、通常、成人には1回400mgを1日3回、経口投与する。

 厚労省の担当者によると、リフキシマ錠を患者に投与した場合、同錠に対する耐性ができるだけでなく、抗結核薬リファンピシンに対しても耐性化する可能性が高くなる。リファンピシンにも耐性ができると、その患者が結核に罹患した時にリファンピシンが効かない恐れがあるという。

 同部会では、委員からリフキシマ錠の耐性化に関するデータの不足を指摘する意見が出た。そのため、承認の可否について継続審議とすることとし、申請企業に対して追加のデータの提示を求めることを決めた。

■抗HIV薬ゲンボイヤ配合錠などを了承

 同部会は、抗HIV薬のゲンボイヤ配合錠(一般名エルビテグラビル(EVG)/コビシスタット(COBI)/エムトリシタビン(FTC)/テノホビル アラフェナミドフマル酸塩)などの製造販売承認の可否について審議し、了承した。

 同剤は、ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)感染症に効能・効果がある配合剤で、通常は成人、または12歳以上の小児に対して1錠を、1日1回投与する。

 同剤と効能・効果が類似する薬剤として、既にスタリビルド配合錠(一般名EVG/COBI/FTC/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(TDF))やエムトリバカプセル200mg(同FTC)、ツルバダ配合錠(同FTC/TDF)、コムプレラ配合錠(同リルピビリン塩酸塩/FTC/TDF)などが国内で既に承認されている。

■国内初の乳児血管腫治療剤が誕生へ―医薬品第一部会

 医薬品第一部会は、乳児血管腫治療剤ヘマンジオルシロップ小児用0.375 %(一般名プロプラノロール塩酸塩)の製造販売承認の可否について審議し、了承した。同剤が正式に承認されれば、乳児血管腫を効能・効果とする国内初の治療薬が誕生する見通しだ。

 乳児血管腫は、出生時や生後間もなく発症することがある血管内皮の増殖を特徴とする良性の腫瘍で、病変の大きさや発生の部位によっては、視覚障害や気道狭窄などを起こす場合もある。

 同剤は血管新生を抑制する作用などによって乳児血管腫に対して効能を示す。通常、1日1mg/kg―3mg/kgを2回に分けて経口投与する。同様の効能・効果がある治療薬は国内で承認されていないが、海外では欧米で承認済み。
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最終更新:5月31日(火)16時6分