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アンジェス(株)【4563】の掲示板 2022/03/03〜2022/03/04

新型コロナウイルスの変異株オミクロン株の一種「BA.2」への懸念が高まっている。一部検査方法では、「第5波」の要因となったデルタ株と区別が難しいことから「ステルスオミクロン株」と称され、感染力は従来のオミクロン株の1・4倍ともされる。専門家が「これまでのオミクロン株とは全く別物と考えたほうがいい」と話す「BA.2」にはどんな特徴があるのか。

現在国内での感染の主流を占める「BA.1」(従来のオミクロン株)と「BA.2」は、共通の祖先からそれぞれ変異したとされる。分類上は同じオミクロン株だが、遺伝情報にみられる相違点は約50カ所。これは、第1波を引き起こした従来株とデルタ株間にみられる変異のおよそ倍に該当し、宮崎大の齊藤暁准教授(ウイルス学)は「同じ『オミクロン株』と呼んでいいものか疑問に感じるレベルだ」とする。

齊藤氏によると、BA.2の感染力はBA.1の1・4倍。人工的に作り出したBA.2に感染したハムスターでは、肺で増殖するウイルス量がBA.1の10~100倍になった。BA.1でほとんど見られなかった体重の減少や血中酸素濃度の低下も観察されたという。

齊藤氏は「そのまま人間にあてはまるかは分からない」としつつも、「危ないかもしれないという視点は持っていたほうがいい」と指摘。リスク回避にはワクチンのブースター接種(追加接種)の推進が重要との見方を示した。

専門家らの間ではウイルスが変異するたび、病原性を落としていくという観測がある。感染力が強い一方、重症化リスクが低いとされたBA.1の出現がそうした説を裏付けたような印象も与えたが、齊藤氏は「今後、病原性が高い変異株が出てこない確証はない。より危険な方を想定すべきでは」と話した。(花輪理徳)