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武田薬品工業(株)【4502】の掲示板 2021/08/07〜2021/08/12


2021/08/10 21:10
<日経>◇武田と京大など、iPS細胞実用化で新会社 開発を迅速化
 武田薬品工業と京都大学は10日、iPS細胞を使った治療法を開発する新会社を設立したと発表した。両者の研究成果の一部を移転し、専門技術者を集めて実用化に向けた開発も迅速化する。心不全の治療法開発などを目指す。iPS細胞を使う治療法は既存の薬では難しい根本治療につながる可能性がある一方、商業化には安全性の確保などがハードルとなる。
 新会社オリヅルセラピューティクス(京都市)は武田と、ノーベル賞を受賞した山中伸弥氏が所長を務める京都大学iPS細胞研究所(CiRA)を中心に設立した。武田や京大が設立したファンドのほか三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJ銀行、メディパルホールディングスなどが総額60億円を出資した。
 武田と京大は15年からiPS細胞に関して共同研究を開始。武田が10年間で総額200億円を研究費用として提供し、同社の湘南研究所の施設や資材など120億円相当分を支援する。新会社には両者の共同開発で得た特許など知的財産権の一部を譲渡する。
 新会社は心不全と膵臓(すいぞう)の機能不全を改善する治療法の開発を目指す。心不全の治療法では、iPS細胞から心臓の細胞を作り出して慢性心不全などの患者に対して投与し、機能回復を目指す。京大の吉田善紀准教授らが実施した動物実験で効果がみられたという。治験を進めて26年までに有効性を確認する。外部企業への創薬支援サービスも提供する。
 新会社設立の利点は開発スピードの向上だ。新会社には武田や京大出身者ら20人弱が参加。iPS細胞の培養などの専門技術者を含め、60人ほどの細胞医療研究のエキスパート集団になる。「iPS細胞を使った治療法の実装化が目的。実用化という目標にさらにフォーカスできる」(オリヅル社の野中健史社長)