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(株)ZOZO【3092】の掲示板 2019/02/10〜2019/02/11

ゾゾは前澤社長の集金装置なのか

iamoldeconomy
2019/01/06 20:56
以前、以下のような記事を書きました。ゾゾスーツ周りの事業展開について疑問を持ったことが、記事を書いた動機です。

2018年11月に書いたこの記事では、株価の上昇が期待できる「新ゾゾスーツ配布」「中期計画」発表にあわせて前澤氏が個人所有する株を会社に自社株買いさせるなど、私的な財産構築のために会社を利用したのでは、という結論を個人的には導き出しました。
その後、株価が大幅に下落したこともあり、多くのゾゾ株ホルダーと思われる人たちを中心に「前澤社長は会社を私的な集金装置として使用しているのではないか」というような発言を見かけるようになりました。

前澤社長は会社を利用してどのようなことを行っていたのか、改めてこの記事で整理してみようと思います。
まずは2018年に起こった出来事を時系列で。
新型ゾゾスーツ配布の発表と、PB計画、中期計画の発表(2018年4月27日)

現在は無償配布を中止したとされるゾゾスーツですが、この決算発表会の際にはCFO並びに前澤社長がゾゾスーツを着用して望むなど、気合を感じることができます。
新ゾゾスーツの発表にあわせて、PB(プライベートブランド)のサービス開始、それらの新事業を軸とした中期経営計画が発表されました。

・プライベートブランドの売上200億円
・海外事業の比率を40%に
・3年後に時価総額を2兆円、10年後に5兆円に
というような、普通の会社が普通のやり方をしては到底達成できないような大きなビジョンを掲げていました。
今、現状も踏まえて普通に考えると、この計画は正気ではなく実現性が限りなく低い絵空事にもほどがありますが、当時はゾゾスーツのビジョンの新規性、革新性に皆が興奮して「もしかしたらできるかも」という期待を抱いていたと思います。
自社株買いの発表(2018年4月27日)
この中期計画の発表にあわせて、決算発表会では一切触れられていませんが、自社株買いオペレーションが発表されていました。

自社株買いオペレーション完了(2018年5月23日)
自社株買いは5月23日に完了したようです。

今の株価よりも2000円近く高い株単価で会社へ売却をしており、半年程度前の出来事なのに大昔のように感じます。
この買い付けにより、前澤氏は税金や諸経費等々を抜いて230億円ほどの売却益を得ることに成功し、会社は買い取るために同額のお金を自己資本から捻出したため自己資本比率が大幅に毀損することになりました。
ストックオプションの導入について(2018年5月31日)
ゾゾスーツのコンセプトは多くの人に受け入れられ、株価の高騰に表されるように世間のゾゾへの期待は大きく高まりました。それを利用して、前澤社長が多額のキャッシュを手に入れたのは上述のとおりです。
しかし筆頭株主がそんなにポイポイ株を売ってしまって、所持する株の比率を下げて良いものかと疑問に感じていたのも事実です。
その後、5月31日に以下の発表がありました。実際は、要旨については4月の決算発表時にも発表されていましたが、その詳細が以下です。

時価総額が一定水準を上回るなどを条件としていますが、内容としては、条件をクリアした際に
・役員陣にストック・オプションを付与する
・発行株数は最大3100万株である
・そのうち、前澤社長に90%の株を付与する(2790万株)
という内容になっています。大半、というかほぼ全ての株を前澤社長に付与する、という内容になっています。
ストックオプションの大量発行は株式の希薄化につながり、既存株主の所持する株の価値が減衰しますので、既存株主の反発を受けやすいです。
しかしこの時は株価も、会社への期待値も高かったことから、特に反発を受けることなく翌6月の株主総会において決議されました。
前澤氏保有株の担保差し入れ追加(2018年10月30日)

前澤社長は、自身の保有する株式を銀行に担保として差し入れ、現金化をしていることがよく知られています。なぜ前澤社長があれほどお金を湯水のように使えるのか、その理由の一つは「株を担保に入れて現金化しているから」と言えると思います。
株価が上昇基調の時は問題が起こらないでしょうが、下落の一途を辿った際には修羅場を迎える事になります。
一株あたりいくらで現金化しているのかについては調べられていませんが、10月30日のタイミングで担保枠の変更が行われました。
【続く】