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双日(株)【2768】の掲示板 2018/02/07〜2018/04/03

関税が高くても低くても双日は儲かるね!


米国産冷凍牛肉、関税引き下げでも上昇内外で需要根強く
2018年4月2日 20:30
牛丼やしゃぶしゃぶに使う米国産冷凍牛肉の卸値が上昇した。セーフガード(緊急輸入制限)の期間が3月末で終了し、4月から関税率が下がる。これに連動し市中価格も下がるとみられていた。国産牛肉に比べ安価な米産牛肉は代替がきかず、需要は輸入制限下でも国内で堅調だった。関税率低下で調達拡大の動きもあり、税率の軽減効果を打ち消した。

ショートプレートと呼ぶ米国産バラ肉の2日時点の卸値は1キロ780~790円程度。先週に比べて2%上昇した。

4月以降の関税率はセーフガード適用期間の50%から38.5%に戻る。食肉卸の担当者は「4月に入り相場が下がるとみていたが、意外だった」と話す。

もともと米国産牛肉の消費は拡大している。17年8月~18年2月の輸入量は約12万7千トンと前年比で約1割増加した。セーフガードの対象だった冷凍牛肉は同8%減少したものの、適用されない冷蔵牛肉は23%増えた。

食品市場の多様化で、牛肉は産地ごとに用途がほぼ決まっている。「オーストラリア産はひき肉、米国産はバラ肉向けとすみ分けがあり、産地の切り替えはしづらい」(双日食料ビーフ部の小穴裕氏)。関税率が低い他の海外産牛肉へのシフトは起こらなかった。

税率が上がった冷凍牛肉を一時的に避け、冷蔵牛肉を使う動きも出た。プリマハムは冷蔵で輸入し国内で冷凍保存して使う場合も多く「実質的なコストはそれほど上昇していない」という。セーフガード終了で、使い慣れた冷凍牛肉に需要の回帰がみられる。

輸入価格にも上昇圧力がかかる。中国の消費拡大で「米国内の取引価格が上がり、関税の下落分が相殺された」(双日食料の小穴氏)。

セーフガードは国産牛肉の需要喚起にはつながらなかった。農畜産業振興機構(東京・港)によると、米国産と競合する国産バラ肉(交雑種)の全国平均の卸値は2月時点で1キロ1432円。「価格が違いすぎるため代替できない」(食肉卸)との声が多く国産牛肉の消費は伸びていない。

米国産冷凍牛肉の市中価格はセーフガード発動直後の昨年8月に一時上がった。その後は国内外の需要動向に応じた値動きに戻った。関税率が下がっても消費の拡大で「当面価格は下がらない」(食肉卸)との見方が大勢だ。