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(株)ユニマット リタイアメント・コミュニティ【9707】の掲示板 2015/10/10〜2015/10/13

高齢者医療に携わる医師たちが憂慮。『抗認知症薬の適量処方を実現する会』を設立へ
2015/10/10 14:00

認知症の症状を抑制するために処方される「抗認知症薬」。医師が患者の容態を診察した上で、使用規定の用量よりも分量を減らして処方した場合、診療報酬が得られないケースがあるそうです。こうした問題を考える『抗認知症薬の適量処方を実現する会』が設立されました。

どんな薬であれ、使用規定による用法・用量を守ることは大切ですが、抗認知症薬の場合、正規の分量では怒りっぽくなったり、暴れるようになったりと、やや暴力的な行動を取る患者が出ることがあります。そこで症状を改善するため、分量を減らして処方すると、地域によってはルール違反となり、診療報酬が支払われないケースがあると以前より問題視されていました。

大きな原因としては、都道府県ごとに支払請求を審査されているため、その柔軟性がまちまちだからであるといわれています。もちろん、使用規定の分量が守られているかどうかは非常に重要な問題ではありますが、医師の立場からすれば、逆に使用規定を守ることで患者やその家族などに生命の危険や迷惑がかかるような事態は本末転倒といわざるをえません。

高齢者医療に携わる医師たちが中心となって設立した『抗認知症薬の適量処方を実現する会』では、全国の医師や患者家族に呼び掛けて副作用の実態調査に乗り出し、今後は医師の裁量で患者に合った用量で抗認知症薬を使用できるように要望していくということです。

副作用については個人差が大きいため、一人ひとりに合った用量の処方は重要な問題。増量ではなく、減量することにはそれほど高いハードルはないようにも思いますが、やはり慎重な議論を経てから制度改革が必要になっていくのでしょうか。今後の展開にも注目です。