川崎汽船(株)【9107】の掲示板 2015/06/16〜2015/07/21

欧州航路のコンテナ船運賃市況が、厳冬期を一気に抜け出した。過去最低水準で推移していたスポット運賃が、世界最大手の値上げを受けて急反発。コンテナ船部門の収益悪化が懸念されていた川崎汽船<9107.T>などには明るい材料となる。
ようやく、春が来そう！
　中国発欧州行きのスポット運賃（２０フィートコンテナ換算）は、北欧州向けが６月中旬の最安値２０５ドルを底に、足元では８７９ドルと４倍強に上昇。約４カ月ぶりの高値を付けた。地中海向けも直近２週間で約３．４倍に値上がりするなど急激に水準を切り上げている。

　欧州航路では船余り状態から需給が緩み、コンテナ船運賃の下落に歯止めが掛からない状態が続いていた。好転のきっかけとなったのは、海運各社の値上げ発表。特に、シェアトップのマースク・ライン（デンマーク）が１日から１０００ドル前後の値上げに踏み切ったことが大きい。

　１２年にもマースクの値上げを機に、低迷していた欧州航路のコンテナ船運賃が大きく上昇した経緯がある。コンテナ船事業で苦戦する心配から株価の上値が重かった川崎汽をはじめ、日本郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>など邦船大手にとっては朗報だ。