(株)商船三井【9104】の掲示板 2023/02/25〜2023/02/28

商船三井、世界初！ネットゼロ航海。

商船三井は28日、世界最大のメタノール供給事業者であるメタネックス（本社・カナダ）と共同で、バイオメタノール燃料を活用したネットゼロ航海を実施したと発表した。商船三井によると、航海中に使用した燃料の製造から消費までの総量で、GHG（温室効果ガス）排出量ネットゼロを達成したのは世界で初めて。髙橋和弘執行役員は「船舶用燃料としてのメタノールの有用性と海運業界のゼロエミッションへの一つの道筋を示すことができた」と語った。

　今回のバイオメタノール燃料を使用したネットゼロ航海は、基礎化学品の原料や燃料などに利用されるメタノールを運ぶ5万重量トン級のタンカー「Cajun Sun」（ケイジャンサン）で実施された。

　本船はメタノールと重油を燃料に使用できる2元燃料船。2016年に南日本造船で竣工して以降、商船三井がメタネックスの海運子会社ウオーターフロントシッピング（WFS）に貸船している。

　本船は1月17日に米国ルイジアナ州のガイスマー港を出港。大西洋を横断して、2月4日にベルギーのアントワープ港へ到着。18日間のネットゼロ航海を完了した。

　化石燃料由来の天然ガスから製造される従来型メタノールと、再生可能天然ガスから製造されたバイオメタノールを混焼。「燃料の製造から消費までのライフサイクルベースでのネットゼロを実現した」（松野純一タンカー・オフショア事業群第一ユニット長）

　航海中の燃料消費量はメタノール556トン、VLSFO（低硫黄油）125トン、MGO（マリンガスオイル）40トン。使用したバイオメタノールはISCC認証（国際持続可能性カーボン認証）を取得している。