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インヴィンシブル投資法人【8963】の掲示板 2019/12/14〜2020/03/04

いよいよドイツもパニックか 買い占めにアジア人差別 日本人も被害に
3/4(水) 18:40配信 ニューズウィーク日本版
いよいよドイツもパニックか 買い占めにアジア人差別 日本人も被害に
武漢から帰国したドイツ人を隔離している......
──ドイツのアジア人差別も、残念ながら一気にタガが外れた感じだ......
新型肺炎に関しては比較的落ち着いた様子だったドイツも、この1週間で一気に様変わりした。ドイツ人にも人気の観光地、スペイン領のテネリフェ島のホテルで感染者が見つかり約1000人が隔離されたが、その約4分の1はドイツ人だ。ドイツ人の大好きなイタリアでも感染者が瞬く間に膨れ上がり、また本国でも先週、これまで感染者のいなかった複数の都市で新たな感染者が見つかった。

●動画:握手を拒絶されるメルケル、ドイツの買い占めの様子

感染が全国規模で広がった今、各地の薬局やスーパーマーケットで買い占めが発生。オンラインも含めて、マスクや消毒液、保存食やトイレットペーパーの品薄・品切れ状態が続いている。また、感染拡大に伴い、日本人を含めたアジア人差別も、残念ながら一気にタガが外れた感じだ。

■ ドイツでは買いだめのことを「ハムスター買い」という

ドイツでは買いだめ・買い占めのことをHamsterkauf「ハムスター買い」という。食料を溜め込む習性のあるハムスターを動詞にしたhamstern から派生した語だ。日祝日は店の閉まるドイツでは、暦によっては3日も買い物できないため直前にちょっとした買い占めが起こるが、先週末の混雑ぶりはクリスマス前を上回っていた。

ドイツでは実は、緊急時に必要なストックの政府推奨リストがある。2016年に「民間防衛の概念(KZV)」がNATOの防衛目標に基づいて冷戦以来初めてアップデートされ、緊急時に自宅に2週間こもるのに必要な物資が挙げられている。

今回の新型コロナに関してはまだ政府による買い出し推奨はされていないが、新聞などで10日ほど生活するための物資のリストが紹介されている。

それによると、やはりパスタや缶詰・瓶詰などの保存食が多い。ラスクや乾パン、またドイツ人がふだん良く食べる塩焼きプレッツェル菓子などもある。近所のスーパーをのぞいてみると、要冷蔵の新鮮な牛乳は残っていたが、常温保存のきく牛乳の棚はからっぽになっていた。おそらくそれでも足りなかったのだろう、普段はあまり人気のない常温保存の豆乳までもなくなっていた。印象的だったのは、いつもなら週末の夕方に値下がる前には売り切れることのない切花が早い時間に売り切れていたことだ。どうせ家にこもるなら少しでも気持ち良く、ということだろうか。

■ アジア人に対する嫌がらせもさらに悪質になった

トイレットペーパーや消毒液などは軒並み売り切れで、オンラインでは便乗値上げもちらほら見かける。マスクも品薄状態だが、街中でマスクをしている人を見かけることは少ない。アジア人も、マスクをしていると逆に嫌がらせをされるので、控えているようだ。メディアでは先週からヨーロッパの感染状況のニュースが増えているが、記事とまったく関係のないマスク姿のアジア人の写真が使われることも多く、正直うんざりする。

アジア人に対する嫌がらせもさらに悪質になった。これまでも、睨まれる、指をさされる、電車で敬遠される、罵声をあびせられるなどはあった。だが、先月29日、バイエルン州ニュルンベルク市近郊で最初の感染者が出ると、自宅のシャッターに生卵が投げつけられる日本人もいたという。

また、ニュルンベルクのある中華レストランでは以前からも、客にいいがかりをつけられ食い逃げされる、などということが続いているようだ。さらに、市の国際交流課によると、ドイツ生まれの中国系生徒が1年以内の中国渡航歴はなかったにも関わらず学校から追い返されたという。バイエルン州では今年、2月の最終週は冬休みだったが、問題視されている地域に旅行した者は登校を自粛するよう日曜日に連絡がまわっていた。

ドイツ南部の同市にはイタリア人も多いが、正直、これらのことがイタリア人に起こっているとは考え難い。1日にはライプツィヒで、サッカーのブンデスリーガ1部の試合で日本人観客が追い出されるという事件があった。

■ どさくさに紛れて強権的な新法が成立する危うさ

不安+無知=ヘイトの構図は非常時の定番だが、これは2つの意味でたいへん危険だ。まず、ドイツでは最近ヘイトクライムが増えており、つい2週間前にハーナウで「移民風の」人々が10人銃殺されたばかりだ。それなのに、コロナ騒動でその事件は瞬く間に忘れ去られてしまったようだ。

次に、どさくさに紛れてよく分からないうちに新法が成立してしまう可能性だ。ナチ政権下でそれをいやというほど経験したドイツではその危険性は少ないかもしれないが、たとえばイギリスでは先月10日、感染を疑われる者を本人の意思にかかわらず拘束できる新法が発効し、物議を醸している。