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ルネサスエレクトロニクス(株)【6723】の掲示板 2019/05/31〜2019/07/01

ルネサスとトヨタについて。
トヨタが半導体をルネサス以外にするのか。

「半導体」がいったい何者であるかによって見方は大きく違うと思います。

ルネサスはマイコンメーカーである。

マイコンとは、演算回路、プログラムカウンタ、メモリ、通信機能などが一つのチップに集約されたコンピュータである。

マイコンを動作させるためには、ソフトウェアが必要です。マイコンを他社のものに変更すると、ソフトウェアは作り直さないといけない。
いうなれば、WindowsからMacに変更するようなものです。Windows用のソフトはMacでは動かない。

メモリは東芝の4ギガからサムスンの4ギガに買い替えるだけでも動きますが、マイコンはそういうわけにはいかない。

同じ半導体でも、メモリのようにハードウェア単体で動くものと、マイコンのように専用のソフトウェアがないと動かないものがあります。
前者は単純に安いほうを選んで入れ替えるだけで動きますが、後者は別のものにするとソフトウェア変更というコストがかかります。

トヨタにはルネサス製マイコン用の膨大なソフトウェア資産があるでしょう。
他社のマイコン用に移植するのにどれだけのコストがかかるのでしょうか。信頼性テストを含めると、そのコストは膨大です。

いままで作ってきたソフトウェア資産をすべて破棄してまでマイコンを乗り換えるくらいなら、メーカーに出資して自分たちの都合の良いマイコンを作ってもらうという選択が正しいと思います。ハードウェアとソフトウェアのすり合わせをいかに円滑にできるか、ということが最重要だと思います。

高級車には100個のマイコンが使われていると言われています。マイコンなしでは自動車は動かないことは明白です。そのような基幹部品を、日本にマイコンメーカーがあるにもかかわらず、わざわざ海外メーカー品を使うメリットはそれほど多くないと思います。

システム障害というのは、たいていの場合、ソフトウェアを触ったときに起こっています。きちんと動くものがあるにもかかわらず、あえて作り直すということは非常に大きなリスクだと思います。

そういう意味では、トヨタは今後もルネサス製品を使っていくのだと思います。