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鉱研工業(株)【6297】の掲示板 2015/04/28〜2015/08/22


ビジネスTODAY ゼネコン、南アルプス貫け
2015/8/13 3:30 朝刊

 2027年の品川―名古屋間開業をめざすリニア中央新幹線。工事の最難関とされるのが南アルプスの山塊を貫く大トンネルだ。12日、東海旅客鉄道(JR東海)が山梨県側から掘り進む工区の入札を締め切った。長野県側の工区の入札手続きも進む。参加企業は明らかになっていないが、総合建設会社(ゼネコン)の鹿島や大成建設の応札が確実視されている。

リニア路線の多くはトンネルだ
 山梨、静岡、長野3県にまたがる南アルプストンネルは全長約25キロメートルと陸上の鉄道トンネルでは世界有数の規模になる。品川―名古屋間の総工事費約5兆5千億円(車両を含む)のうち土木関連が約4兆円を占める。国内建設市場の縮小は避けられず、リニアはゼネコンの間で「最後の大型案件」と呼ばれている。

 「あれは相当厳しい山みたいだな」。鹿島の土木部門では南アルプストンネルの難しさが頻繁に話題になる。青函トンネルを手掛けた同社の技術者らでも身構える。

 例えば地表面からトンネルまでの深さだ。高い山が連なり、最深部では約1400メートルにもなる。深いほどトンネルにかかる土の重みは増し、壁面などへの圧力が高まる。

 さらに地下水。南アルプスは水資源が豊富だ。掘削時に大量の水があふれ出して壁面を壊せば、トンネル崩落につながる懸念もある。映画「黒部の太陽」で知られる長野・富山県境の道路トンネルのような記念碑的工事になるのは間違いない。

 「難工事こそ競争が少なく果実が得られる」(鹿島幹部)。入札で示した価格や施工方法の評価を経て落札企業が最終決定するまでには時間がかかるが、鹿島や大成は準備に余念がない。既に、鹿島は土圧などによる山岳トンネルの変位を3次元で計測する技術、大成は湧水の排水工事の効果を予測する技術の実用化に取り掛かっている。

【続く】