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(株)リプロセル【4978】の掲示板 2020/04/10〜2020/04/13

>>479

どうぞ。
解 説
患者さんの数にかかわらず、病気の治療におけるくすりの重要性に変わりはありません。治療が困難な難病に苦しむ患者さんたちの立場を思えば、「オーファン・ドラッグ」の社会的役割には非常 に大きなものがあります。
ところが、研究開発の現実面からみると、オーファン・ドラッグは需要が少ないため、莫大(ばくだい)な費用をかけにくいことが開発に二の足を踏ませる原因となっていました。くすりとしての有効性がある程度判明していても、本格的な開発へと進まないのが世界的な傾向だったのです。
そこで1970~1980年代にかけて、先進諸国を中心にオーファン・ドラッグの研究開発に対する公的援助制度をつくる動きがみられるようになり、アメリカではオーファン・ドラッグ法が制定されました。
日本では、1979年に難病に対する新薬研究開発事業がスタートし、1985年には承認審査の簡素化、さらに1993年の薬事法の改正によって、オーファン・ドラッグに対する本格的な公的研究開発援助制度が始まりました。
現在、オーファン・ドラッグに指定されるための基準は、患者数が5万人未満であること、難病など治療が難しい病気であること、医療上の必要性が高いこと、他に代替する適切な医薬品や治療方法がないこと、すでにあるくすりと比較して非常に高い有効性または安全性が期待されることなどがあります。
基準を満たし、オーファン・ドラッグに指定されると、研究開発のための助成金が交付されるほか、できるだけ速やかに患者さんに提供できるよう、他のくすりに優先して承認審査がおこなわれるなど、各種の措置が受けられます。
こうした制度上の支援策により、従来よりもオーファン・ドラッグの研究開発がおこないやすくなり、患者さんの数が日本全国でわずか数人程度の難病のくすりも開発されるようになりました。