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NANO MRNA(株)【4571】の掲示板 2020/10/16〜2020/10/27

一昨日10月26日IRは今年7月1日IRのいわば続報でございます。
7月1日IR
ttps://pdf.irpocket.com/C4571/Aklh/WKPQ/Lifm.pdf

10月26日IR
ttps://pdf.irpocket.com/C4571/BYOH/lnYb/Wx4I.pdf

7月1日IRでは「尚、推奨⽤量である135 mg/m2に登録された6例のうち5例が投与を継続しており、さらなる奏効率および⽣存率改善に期待を寄せています。 」と述べています。時を経て,まさにこの「6例のうち5例」の結果が判明したのでそれをまとめて発表したのが10月26日IRでございましょう。

①7月1日IRでは推奨⽤量に登録された6例のうち5例がまだ投与を継続していたため無増悪⽣存期間(PFS)中央値は不明だったところ,10月26日IRでは(残り5例の投与も完了したから?)PFS中央値は(歴史的対照キイトルーダp3を上回る)5.2か月であることが判明した。

②7月1日IRでは奏効率(ORR)は(歴史的対照キイトルーダp3を上回る)21.4%だったところ,10月26日IRでは奏効率(ORR)は 25%であることが判明した。

未だデータが未熟であった7月1日IRで期待を寄せていた「更なる奏効率および⽣存率改善」が現実のものとなったわけです。

ただし,注意すべき点があると思います。

IRでは①,②共に歴史的対照キイトルーダp3を上回ることを強調していますが,あくまで歴史的対照であります。同一条件で同時に比較したデータではありません。本試験のような被験者数の少ない単群のp2探索的試験のデータにはバイアス・交絡・バラツキなどにより無効な薬でも有望に見えるデータが出てしまうことは珍しくありません。たとえば,奏効率の比較で言えば,21.4%(7月1日IR)から25%(10月26日IR)に上昇していますが,たったの5例のデータを追加しただけでこれだけ中央値が変化してしまうこと自体,被験者数の少なさからくる信用性の低さを表していると思うのであります。

次の第IIb相はオープンラベルですが,ランダム化比較試験であります。もしここで良い結果が出れば上述した批判を跳ね返すことができます。第IIb相の結果次第と思うのであります。